- トークン化された金の市場規模は、テザー(Tether)のXAUTとパクソス(Paxos)のPAXGに牽引され、過去最高の25億7000万ドルとに達したことが、CoinGeckoのデータによって示された。
- DefiLlamaによると、この成長は、8月に行われた4億3700万ドル相当のXAUTトークンのミント(発行)と、6月以降にPAXGが1億4150万ドルの資金流入を呼び込んだことによって牽引された。
- 金の価格は4月の高値に近づいており、安全資産への需要が金連動型トークンへの資金流入を促している。
金が4月に記録した史上最高値に迫る中、金連動型トークンの市場規模は、すでに過去最高水準に達した。
CoinGeckoのデータによると、トークン化された金の全体的な時価総額は25億7000万ドル(約3800億円、1ドル=147円換算)を超え、主要な2つのトークンであるテザーのテザーゴールド(XAUT)とパクソスのパックスゴールド(PAXG)には最近、かなりの資金流入が見られた。
これらのトークンは、金の価格を追跡するように設計されており、金庫に保管されている実際の地金に裏付けられている。
CoinGeckoによると、ステーブルコインのUSDTを手がけるテザー社が発行するXAUTは、供給高が4億3700万ドルも急増し、13億ドルという記録的な数字に達した。Etherscanによるブロックチェーンデータは、テザー社の財務部門が8月上旬、イーサリアムネットワーク上で12万9000枚のXAUTをミントしたことを示している。
米国に拠点を置くステーブルコイン企業パクソスの手がけるPAXGは、時価総額が9億8300万ドルという記録的な規模に膨れ上がったことがDefiLlamaのデータによって示された。これは、6月以降に同トークンへの純資金流入額が1億4150万ドルに達したことによって引き起こされたものである。

金は当記事執筆時点で、約3470ドルで取引されており、関税問題に揺れる中で記録した4月22日の史上最高値に迫っている。
不確実な時期に広く安全資産として考えられている金は、米国財務省短期証券のイールドカーブのスティープ化に牽引され、最近再び高騰している。
|翻訳・編集:山口晶子
|画像:Scottsdale mint/Unsplash
|原文:Tokenized Gold Market Tops $2.5B as the Precious Metal Nears Record Highs


