- ビットコインの長期保有者は売却を大幅に増やしており、8月29日には9万7000BTCが売却され、今年最大の1日あたりの売却額となった。
- ビットコインの価格は3.7%以上下落し、10万8000ドルとなったが、その後も下落を続けていた。
ビットコイン(BTC)の長期保有者はここ数週間、売却を活発化させており、市場の弱気圧力をさらに強めている。
ブロックチェーン分析会社のGlassnodeによると、8月29日には、長期保有者が9万7000BTC(約30億ドル、約4500億円:1ドル=150円換算)を売却した。これは長期保有者による1日あたりの売却額としては今年最大規模であり、最近の売却の大部分を占めている。
長期保有者によるビットコイン売却の14日移動平均は2万5000BTC近くにまで上昇し、1月以来の高水準となっている。
Glassnodeは、長期保有者を155日以上ビットコインを保有している者と定義している。

ビットコインの価格は8月29日に3.7%以上下落し、10万8000ドルとなった後、9月1日早朝には10万7400ドルまで下落を続けた。
この利益確定の動きは、2024年後半に観測された急騰時に比べると依然として著しく緩やかであることに留意してほしい。
利益確定の動きの要因は?
ビットコインが今年初めに10万ドルを突破して以来、長年休眠状態にあったウォレットを含む長期保有者は、一貫して売却を続けている。この利益確定の動きの理由の一つは、投資家の心理にあると考えられる。
考えてみてほしい。世界には1個あたり10万ドルで取引されている資産がいくつあるだろうか。おそらく、指で数えられるほどのごくわずかだろう。したがって、投資家が1BTCあたり10万ドルは高すぎると感じ、利益確定に動くのは当然のことだ。
これはまた、市場が10万ドルをBTCの新たな標準価格として受け入れるには時間がかかる可能性が高いことを意味する。投資家がこの高騰したバリュエーションに慣れるまで、しばらくの間はこの価格帯でのレンジ取引が続く可能性がある。
|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock
|原文:Bitcoin Long-Term Holders Spend 97K BTC in Largest One-Day Move of 2025


