- XRPはスピニングボトムのローソク足パターンを形成し、強気反転の可能性を示す初期兆候を示した。
- ビットコインは重要なトレンドラインを上回ったが、重要な抵抗水準を下回ったまま弱気の圧力にさらされている。
XRP:底打ちを示すパターンを形成
エックス・アール・ピー(XRP)は9月1日に底打ちを示す「スピニング・ボトム」のローソク足パターンを形成した。これは、価格が広いレンジで上下に振れながらも、終値は始値付近で推移することを意味する。日中の高値と安値を示すヒゲは、買い手と売り手の両方が活発に取引していたものの、どちらも優位なポジションを獲得できなかったことを示している。
XRPの場合のように、価格が大幅に下落した後に重要なサポートラインでこのパターンが現れた場合、売り圧力が弱まり、買い手が価格防衛のために参入している可能性を示唆している。
日足チャートで見られるように、XRPのスピニングボトムは、7月の高値3.65ドルから25%下落した後、8月3日の安値付近の重要なサポートラインで形成された。この水準は、市場が以前急反発したポイントだ。

XRPのスピニングボトムは、直ちに強気相場となることを保証するものではないが、強気トレンドへの反転の可能性を示唆するシグナルだ。テクニカルアナリストやトレーダーは通常、その後の価格変動、例えば、強気のローソク足がスピニングボトムの高値を上回って終値をつけるなど、その確証を探っていく。
つまり、注目は9月1日の高値である2.84ドルにあり、XRPは現在2.81ドルで取引されている。
まだ危機は脱していない
しかし、短期的な市場ノイズを除外するために広く使用されている5日単純移動平均線(SMA)と10日SMAは引き続き下落傾向にあり、弱気の勢いが続いていることを示している。さらに、グッピー・マルチプル移動平均(GMMA)指標は最近、弱気に転じており、現時点では弱気シグナルは維持されている。
つまり、勢いは依然として売り手優勢であり、1日の安値である2.69ドルを下回った場合、XRPはさらに急落する可能性がある。
強気の兆候か?
MACD(マックディー:移動平均収束拡散)ヒストグラムは、12週と26週の指数平滑移動平均を用いて勢いを測る指標だが、7月下旬以降一貫してマイナスを示している。それでもXRPの価格は急落せず、基本的に2.70ドルから3.00ドルの間で推移している。

価格の相対的な回復力は、MACDの潜在的な強気のクロスオーバーが急騰の始まりとなることを示唆している。ビットコイン(BTC)では昨年9月、6万ドルを下回って取引されていた際にも同様の動きを示した。
- サポート:2.69ドル(9月1日の安値)、2.65ドル(5月のスイングハイの高値)、2.48ドル(200日SMA)
- レジスタンス:2.84ドル(9月1日の高値)、3.38ドル(8月の高値)、3.65ドル(7月の高値)
ビットコインは下降トレンドラインを上抜け
ビットコインは、12万4000ドル超の過去最高値からの反落を示す下降トレンドラインを突破した。しかし、一目均衡表、50日SMA、100日SMA、そして8月3日の安値といった主要なレジスタンスラインを下回っているため、当面の見通しは弱気だ。さらに、月足チャートのRSI(相対力指数)には、弱気のダイバージェンスが顕著に見られる。

これらのシグナルを総合すると、市場の暗い見通しが浮かび上がり、上昇局面では売り圧力に直面する可能性がある。この弱気な見通しを明確に否定するには、BTCが現在重要なレジスタンスゾーンとなっている一目均衡表の雲を突破し、その水準を維持することが必要だ。
- サポート:10万7286ドル(9月1日の安値)、10万ドル、9万8330ドル(6月22日のスイングローの安値)
- レジスタンス:11万756ドル(一目均衡表の雲)、11万1728ドル(100日SMA)、11万5780ドル(50日SMA)
|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:TradingView/CoinDesk
|原文:XRP’s ‘Spinning Bottom’ Hints at Recovery Rally as BTC Takes Out Descending Trendline


