フィデリティのトークン化MMFがイーサリアムで運用開始──オンドが2億200万ドル相当を保有
  • フィデリティは、イーサリアム・ブロックチェーン上でMMFトークンを発行し、その供給量が2億ドルを超えた。
  • オンドはこのトークンの主要投資家であり、OUSGトークンの準備資産として利用している。
  • 大手銀行や資産運用会社がより迅速で24時間対応の決済手段を求めているため、トークン化された米国債市場は1年で3倍以上に拡大した。

フィデリティ・インベストメンツ(Fidelity Investments)はイーサリアム(Ethereum)・ブロックチェーン上でトークン化されたマネーマーケットファンド(MMF)を展開した。これにより、マサチューセッツ州ボストンに本拠を置くこの投資運用大手は急成長中のトークン化資産分野に参入したことになる。

イーサースキャン(Etherscan)のブロックチェーンデータによれば、9月上旬に約2億200万ドル(約292億9000万円、1ドル=145円換算)相当のフィデリティ・デジタル・インタレスト・トークン(FDIT)がミントされた。FDITは、フィデリティ・トレジャリー・デジタル・ファンド(FYOXX)のトークン化された形態であり、FYOXXはフィデリティ・トレジャリー・デジタル・ファンド(FYHXX)のオンチェーン(ブロックチェーン上の)シェアクラスだ。このファンドは、米国債を保有することで投資家に利回りを提供することを目的としている。同社は3月のアメリカ証券取引委員会(SEC)への規制書類提出でこの商品を初めて公表した。

このオファリングの主要投資家は、トークン化プラットフォームのオンド・ファイナンス(Ondo Finance)であり、利回り生成トークンであるOUSGの準備資産として2億200万ドルのFBITを保有しているとオンドのデイリーレポートには書かれている。OUSGは、トークンの価値を裏付けるために、ブラックロック(BlackRock)とセキュリタイズ(Securitize)による BUIDL、フランクリン・テンプルトン(ranklin Templeton)の BENJI、ウィズダムツリー(WisdomTree)のWTGXX を含む、さまざまなトークン化MMFを利用している。

トークン化国債ブーム

世界市場における重要な担保資産である国債のトークン化は、金融商品、すなわち現実資産(RWA)をブロックチェーンのレールに乗せるという、より広範な取り組みの一環だ。フィデリティなどのグローバル銀行や資産運用会社は、決済時間の短縮、透明性の向上、24時間市場の開放を維持するためにトークン化を模索している。

RWA.xyzのデータによると、トークン化された米国債の市場は急速に成長しており、一年で3倍以上の 75億ドル(約1兆875億円)に達した。ブラックロックとトークン化のスペシャリストであるセキュリタイズが24億ドル(約3480億円)のBUIDLトークンで市場を支配しており、フランクリン・テンプルトンとウィズダムツリーがそれに続いている。

これらのトークンは、暗号資産経済における利回り戦略や担保の重要なインフラとして、ますます活用されている。

|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Jonathan Weiss/Shutterstock
|原文:Fidelity’s Tokenized Money Market Fund Rolled Out on Ethereum With Ondo Holding $202M

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