- フランクリン・テンプルトンとバイナンスは、ブロックチェーンベースの投資商品の開発で提携する。
- この提携は、トークン化とグローバルな暗号資産市場へのアクセスを組み合わせるものだ。
- 具体的なローンチの詳細は今年後半に発表予定。
世界最大の暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンス(Binance)と資産運用会社フランクリン・テンプルトン(Franklin Templeton)は、伝統的市場と暗号資産の間の溝を埋めることを目指したデジタル資産商品の開発で提携した。
9日の声明によれば、両社はフランクリン・テンプルトンの証券トークン化の取り組みと、バイナンスの取引インフラおよびグローバルな投資家基盤を組み合わせる。バイナンスの代表者はメールで、両社のトークン化の取り組みの焦点は「アメリカとは関係ない」と述べた。
両社によれば、幅広い投資家に対して効率的な決済、透明性の高い価格設定、競争力ある利回りへのアクセスを提供する商品の開発が目標だ。
1兆6000億ドル(約232兆円、1ドル145円換算)の資産を運用するフランクリン・テンプルトンは、トークン化ファンド向けプラットフォームのベンジ(Benji)など、ブロックチェーンベースのツールを開発してきた。昨年には、自社のオンチェーン米政府マネー・マーケット・ファンド(OnChain U.S. Government Money Market Fund)がコインベース(Coinbase)のベース(Base)ブロックチェーン上で取引可能になると発表した。
同社のイノベーション担当責任者であるサンディ・カウル(Sandy Kaul)氏は、「ブロックチェーンはレガシーシステムにとっての脅威ではなく、それらを再構築する機会だと考えている」と述べた。さらに、カウル氏はバイナンスとの提携によって機関グレードのトークン化資産の普及が加速する可能性があると指摘した。
2億8000万人以上のユーザーにサービスを提供するバイナンスは今回の提携について、伝統的な資本市場の門戸を暗号資産投資家に向けて開くための取り組みの一環と位置づけている。バイナンスのVIP・機関顧客担当責任者のキャサリン・チェン(Catherine Chen)氏は、「フランクリン・テンプルトンとの戦略的提携は、暗号資産と伝統的市場の橋渡しを行い、より大きな可能性を切り開くという当社のコミットメントを推進するものだ」と述べた。
両社はプレスリリースで、具体的な商品は年内に発表する見込みだと述べた。
|翻訳・編集:林理南
|画像:Danny Nelson/CoinDesk
|原文:Binance, Franklin Templeton Join Forces to Expand Digital Asset Products


