フィンテックを活用、新しいマーケティング戦略考えるMFTサミット──広告ポイントシステム「モブスマートポイントエクスチェンジ」も発表

フィンテックを活用、新しいマーケティング戦略考えるMFTサミット──広告ポイントシステム「モブスマートポイントエクスチェンジ」も発表

Brady Dale
公開日:2019年 12月 24日 10:33
更新日:2019年 12月 24日 11:11
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ビジネス現場の目線で企業のマーケティング戦略へのフィンテックの活用を考えるMFTサミット(同サミット実行委主催)が12月12日、東京・六本木ヒルズのアカデミーヒルズで開かれ、KPIソリューションズ・石田徹郎代表取締役社長兼CEOが登壇。Web広告を閲覧後にコンバージョンすることでポイントが付与される新サービス「モブスマート ポイントエクスチェンジ」について紹介、「運用広告上から消費者コンバージョンに対しリワードポイント(広告ポイント)を付与する世界初のサービス」などと話した。

MFTサミットとは?

MFTとは、マーケティング・ファイナンス・テクノロジーのこと。多くの企業が活用している「ポイントサービス」にフォーカス、企業のポイント活用のノウハウを生かし、新たなロイヤリティプログラム開発のヒントを得ることを目的に開かれた。アジア最大のマーケティングカンファレンスであるad:tech tokyoの特別協賛、KPIソリューションズの協力の下で行われたもので、石田CEOは「広告ポイントで消費者にもメリットを〜広告ポイントでより多く新たな消費者と接点を創出できる仕組みづくり〜」と題して話した。

MFTサミット
熱気に包まれたMFTサミット会場(撮影:多田圭佑)

会場には約55人が参加。聴講のみならず、ディスカッションも行われ、銀行、小売・流通グループや百貨店、カード会社、通信会社など大手企業のマーケティング担当者らがポイント、ロイヤリティプログラムのあり方について知見を深めた。

なぜアドテク企業がフィンテック・ポイントサービス事業に参入したのか

石田氏はKPIソリューションズ創業からの歴史を振り返り、Fintechに参入した背景を説明。もともと同社は、「AIで人々の活動に革新をもたらす」という理念のもと、 WEB広告×AIをベースとしたマーケティングソリューションを展開してきた。

KPIソリューションズ・石田CEO
KPIソリューションズ・石田CEO(撮影:多田圭佑)

2006年8月に設立、プライベートDMP、人工知能搭載DSPなどを開発。東京大学・松尾研究室と人工知能技術の共同研究を始めたほか、シンガポールや米国ニューヨークにも関連会社を設立。満を持して2019年12月、「Mobsmart Point Exchange(モブスマート ポイントエクスチェンジ)」を発表した(リリース記事)。

モブスマート ポイントエクスチェンジの詳細はこちらから

これは広告主がリワードポイント(広告ポイント)付きでWeb広告を出稿。その広告を経由した消費者のコンバージョン(各社が設定)に対し、独自ポイント(Beney=ベニー)を発行し、ウォレットで管理できるという新しいサービスだ。

石田CEOはフィンテック参入した背景を説明。”Webの父”と呼ばれるティム・バーナーズ=リーの「『そのデータは自分のものだ』と人々が気づく転換点が、いずれやってくる」という発言を引用し、GDPRや米国のCCPA、日本の個人情報保護法改正など世界的な個人情報保護の動きを紹介。個人データに対する世界的“Decentralization”への潮流を分析した。

(撮影:多田圭佑)

「個人のプライバシーにおける規制強化のみならず、WWW(ワールドワイドウェブ)やアプリのシステムアーキテクチャー上においてもパーミッション(許可)のないデータは使えない時代──つまり“Decentralized Internet”が到来する」と指摘。今後の課題は、企業が消費者のデータにリーチするためにいかにパーミッションを“都度”得るのかだと強調した。

そのうえで、アドテク分野に注力してきた同社がポイントビジネスに参入する理由を説明。ポイントと比較されることのある仮想通貨(暗号資産)は投機的な利用はあるものの、リアルなビジネスでは規制や汎用性の低さから活用が難しいと述べた。

一方、ポイントの長所として「一定の需要がありマーケットも安定している」「Decentralizationやプルーフオブワークを必ずしも必要としない」「規制がゆるやか」などを挙げ、「ポイントサービスこそ、仮想通貨とリアルマネー、ペイメントの接点となる」と喝破した。

新サービス「Mobsmart Point Exchange」ができること

既に述べたように、今後企業がマーケティングを行う上での焦点は、個人情報の取り扱いだ。消費者に「個人データを無断で勝手に利用されたくない」という思いがあり、規制が強化されつつある中で、広告主となる企業は「マーケティングデータの取得が難しくなる」という問題を抱えている。

それを「広告ポイント」で解決しようというのがKPIソリューションズの新しいサービス「モブスマートポイントエクスチェンジ」(Mobsmart Point Exchange)だ。

モブスマートポイントエクスチェンジでは、運用型を含むデジタル広告のコンバージョンに対し、広告ポイント「Beney(ベニー)」が付与される。ポイントは専用のベニーウォレットで貯めることができ、他のさまざまなポイント──EC系、マイレージ含む交通系、流通系、銀行系、カード系の各種──に交換できる。同社によれば、こうした仕組みの実現は世界で初めてのことだという。

モブスマートポイントエクスチェンジを活用することで、企業は広告効果を最大化でき、マーケティングに活用できる顧客のデータをより多く取得できる。消費者は、個人に帰属すべきデータを企業に与える代わりにポイントという対価が得られる。またそのポイントは少ない元手で貯められ、既に利用している他のポイントにも交換できる。

このサービスについて石田氏はほかのメリットとして、「ポイントサービスを自社で持っていない企業が新たにポイントサービスを活用できるようになる」「海外という日本よりも大きな市場を狙うこともでき、進出の際のブランディングにもなる」などと述べた。

石田氏発表資料より

石田氏によると、ポイント市場の規模は、中国だけでも日本の13倍、アジア全体では16倍以上の規模があるという。さらに市場は拡大しており、これに参入することで、企業にとっては、海外の国々・地域に顧客を持ちインバウンド需要を獲得できるというメリットが期待できる。

さらに今後は5G時代が到来するといわれている。動画の高速ストリーミング視聴が可能になれば、動画広告の完全視聴ポイント付与にも対応できるため、こうした点でもブランディング効果が見込めそうだという。

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ネットイヤー石黒氏、クレディセゾンや損保ジャパン日本興亜の担当者らも登壇

(左から)清水、石黒、磯部の3氏

MFTサミットではまた、石黒不二代・ネットイヤーグループ代表取締役社長兼CEOが「お客様に成功を──デジタル時代に成長するためのカスタマーサクセス戦略」と題して講演。小売やメーカーなど複数の業種におけるカスタマーサクセスの事例を紹介、「買っていただくまでからが勝負ではなく買っていただいてからが勝負」などと会場に訴えた。

 またクレディセゾンの取締役CDO磯部泰之氏が「テクノロジーがもたらすポイントプログラムの進化と顧客ロイヤリティの向上」と題して講演。2018年3月にプライベートDMP「セゾンCDP」を構築した同社が、セゾンCDPを使って行っている法人のマーケティング活動支援や、進化し続ける同社のポイントプログラム「永久不滅ポイント」などについて現状や狙いが語られた。

その後には、損害保険ジャパン日本興亜の清水廣臣氏が登壇、「非換金型ポイント活用によるコンテンツ生成と今後の可能性 ~SOMPO Parkの挑戦」と題し、2019年7月に始まったばかりの会員制サイト「SOMPO Park」を紹介した。同サイトは、無料のゲームやクイズ、アンケートなどのコンテンツを利用するとParkポイントが得られるが、そのポイントは換金できない。それをどう活用して会員増につなげているのか、取り組みの詳細が報告された。

さらに、登壇した石田氏、磯部氏、清水氏のほか、日本航空の山名敏雄氏らによるパネルディスカッションも行われた。

磯部氏(左から2人目)や石田氏(同3人目)らが登壇したパネル(撮影:多田圭佑)

磯部氏は「本業での接点だけだと広がらない、マインドシェア、タッチポイント増やすための溝を埋められる事業提携が増えるのでは。『お得』という訴求が多いが、もっとエモーショナルな、ワクワク感を生むことが必要だ」と呼び掛けた。石田氏は「仮想通貨が多数生まれ、ポイントサービスもこれほど広く支持されている今、法定通貨も含めて『結局、何がどう違うのか』が焦点となる。その一つは提供元の違いだ。どこが発行しているポイントなのか、つまり発行体のブランド価値が重要だ」などと述べた。

初めての開催となったMFTサミット。実際にポイントサービスを活用して多数の顧客とリレーションを持ち、マーケティングにしっかりと活用している企業の担当者による講演や参加者によるディスカッション、世界で初めてをうたう新たな広告ポイントサービス「モブスマート ポイントエクスチェンジ」の紹介などがあり、会場は熱気に包まれていた。

 

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取材・構成:CoinDesk Japan編集部広告制作チーム
撮影:多田圭佑