ビットコインのマイニング難易度は過去最高水準に──ハッシュ価格は下落
  • ビットコインのハッシュレートは1.05ゼータハッシュ毎秒(ZH/s)を超え、難易度が7回連続で上昇した。
  • ビットコイン価格が反発したにもかかわらず、ハッシュ価格はペタハッシュ毎秒(PH/s)あたり50ドルを下回っている。低い手数料と高い難易度が採掘業者に重くのしかかっているためだ。

ビットコインのマイニング難易度が10月1日に5%上昇し、過去最高の150兆8400億に達した。グラスノードによると、これで7回連続の上昇となった。

難易度は2016ブロックごと(約2週間ごと)にリセットされ、マイナーが新規ブロックを発見する難易度を測る指標だ。これにより平均ブロック生成時間を約10分に維持する。

[マイニング難易度の変化。:Glassnode]

この上昇は、ネットワークのハッシュレートが継続的な成長を続けていることを反映しており、現在は1ゼータハッシュ毎秒(ZH/s)を超え、1.05ZH/sとなっている。ハッシュレートの向上は、ネットワークの安全性を確保するために競合するマシンが増加していることを示し、セキュリティを強化する一方で収益性のハードルを上げる。

この圧力は、ハッシュレート単位あたりのマイナー収益であるハッシュ価格に現れており、Luxorのデータによると、1ペタハッシュ毎秒あたり50ドルを下回った。

[ビットコインのハッシュ価格。:Luxor]

この指標は、今夏ビットコインが11万8000ドル超で取引された際に一時52ドルに達したが、難易度の上昇と価格軟化に伴い下落傾向にある。

マイナーの利益率改善には、3つの要因のいずれかが動く必要がある。複数年にわたって低水準にある手数料の上昇、ビットコイン価格の回復、あるいはネットワークハッシュレートの減速だ。

記録的なマイニング難易度と下落するハッシュ価格にもかかわらず、ビットコイン価格が11万8500ドルを突破したことに伴い、マイニング関連株は上昇した。サイファー・マイニング(Cipher Mining)は過去1カ月で51%以上、ビット・デジタル(Bit Digital)は25%、マラソン・デジタル(Marathon Digital)は16%近く上昇した。

|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock
|原文:Bitcoin Mining Hits Toughest Level Yet While Hashprice Slides

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