- インターコンチネンタル取引所は、80億ドル(約1兆2240億円、1ドル153円換算)の評価額でポリマーケットに最大20億ドル(約3060億円)を投資すると発表した。
- ブルームバーグは、ポリマーケットのCEOであるシェイン・コプラン氏を世界最年少で自力でビリオネアとなった人物に選出した。
- ポリマーケットは今年、CFTC認可の取引所を買収し、米国で合法的に事業を運営している。
ブルームバーグ・ビリオネア指数によると、ブロックチェーンベースの予測市場、ポリマーケット(Polymarket)の創業者兼CEOであるシェイン・コプラン(Shayne Coplan)氏は、世界最年少で自力でビリオネアとなった。
このマイルストーンは、インターコンチネンタル取引所(ICE)が7日、80億ドル(約1兆2240億円)の評価額でポリマーケットに最大20億ドル(約3060億円)を投資すると発表したことに続くものだ。ICEは、世界で最も有力な金融機関の一つであるニューヨーク証券取引所(NYSE)を所有している。
現在27歳のコプラン氏は、予測市場が意思決定をどのように改善できるかを1年間研究した後、2020年6月にポリマーケットをローンチした。このプラットフォームでは、ユーザーは選挙からスポーツ、経済指標に至るまで、現実世界の結果に暗号資産(仮想通貨)を使って賭けることができる。
ポリマーケットのブレイクは2024年の米大統領選挙中に訪れ、ユーザーは30億ドル(約4590億円)超を起こり得る結果に賭けた。この参加規模の大きさにより、コプラン氏のアイデアはニッチな暗号資産実験から世界的な現象へと変化した。
だが、その成長には挫折も伴った。2022年、ポリマーケットは違法取引を提供していたとの申し立てを受け、米商品先物取引委員会(CFTC)と和解するために140万ドル(約2億1000万円)の罰金を支払った。ポリマーケットはその後すぐに米国ユーザーをブロックしたと発表したが、規制当局はその後も同社が依然として米国のトレーダーを受け入れていると疑っていた。2024年の選挙の1週間後、FBI捜査官がコプラン氏の自宅を家宅捜索した。司法省は今年7月に捜査を取り下げ、CFTCの民事調査も終了した。
同月、ポリマーケットはCFTC認可の取引所兼清算機関であるQCEXを買収し、米国での事業運営の法的根拠を獲得。この動きは、初期の規制上の問題から、米国法の下での完全な合法性への劇的な転換を示した。
ポリマーケットはその後、賭博市場と金融予測市場を再構築した。ブロックチェーンの透明性と市場主導の予測のスリルを融合させることで、個人投資家と機関投資家の両方の関心を集めている。
競合プラットフォームも注目している。別の予測市場運営企業であるカルシ(Kalshi)は今年初め、ロビンフッド・マーケッツ(Robinhood Markets)との提携を通じて賭けサービスの提供を開始した。
|翻訳・編集:廣瀬優香
|画像:ポリマーケットの創業者兼CEO、シェイン・コプラン氏(CoinDesk/Jesse Hamilton)
|原文:Shayne Coplan Becomes Youngest Self-Made Billionaire After Polymarket’s $2B Investment: BBG


