- コインベースはCoinDCXへの投資に合意した。投資完了には規制当局の承認が必要で、慣例上の条件が伴う。
- CoinDCXはインド最大級の取引所の一つであり、中東での事業拡大を進めている。
- 2022年4月、CoinDCXは21億5000万ドルの評価額で1億3500万ドルを調達した。
コインベース(Coinbase)は、インド最大級の暗号資産(仮想通貨)取引所であるCoinDCXへの出資に合意した。この取引の完了には規制当局の承認やその他の慣例的な条件を満たす必要がある。これは10月15日にコインベースの最高ビジネス責任者であるシャン・アガーワル(Shan Aggarwal)氏とCoinDCXの共同創業者兼CEOであるスミット・グプタ(Sumit Gupta)氏が発表した声明で明らかになった。
アガルワル氏はこの動きを、人口規模、技術導入の拡大、暗号資産ユーザーの基盤の大きさを理由に、オンチェーン経済におけるインドと中東の役割への長期的な賭けと位置付けた。同氏は、この取り組みはコインベース・ベンチャーズ(Coinbase Ventures)を通じたこれまでの支援を基盤とし、コインベースの現地事業とパートナーシップの拡大に沿うものだと述べた。
アガルワル氏はまた、2025年7月時点の事業規模を強調した。グループの年間収益は117億9000万ルピー(約200億4300万円、1ルピー=1.7円換算)、年間取引高137兆ルピー(約232兆9000億円)、管理資産1000億ルピー超(約1700億円超)で、ユーザーは2000万人を超える。
グプタ氏は今回の投資をCoinDCXの前回の資金調達の延長と位置付け、資金調達後の評価額が24億5000万ドル(約3675億円、1ドル=150円換算)に達すると説明した。なお、最終契約は承認待ちの状態だと改めて述べた。同氏は2020年からのコインベースの支援に謝意を示し、インドやアラブ首長国連邦(UAE)をはじめとする地域で信頼性とコンプライアンスを備えたプラットフォーム構築を目指すチームへの信頼の証だと評価した。
グプタ氏はビットオアシス(BitOasis)買収による事業拡大とOkto Web3製品群の成長を指摘し、新たな資金が製品リリース、市場参入、セキュリティ施策を加速させると述べた。
背景として、2022年4月にCoinDCXは21億5000万ドル(約3225億円)の評価額で1億3500万ドル(約202億5000万円)を調達している。ブルームバーグによればパンテラ・キャピタル(Pantera Capital)とステッドビュー・キャピタル・マネジメント(Steadview Capital Management)が主導し、ロイターはコインベース・ベンチャーズが参加したと報じている。
|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
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|原文:Coinbase to Increase Investment in One of India’s Largest Crypto Exchanges


