ビットコインは10万ドルを下回る暴落に向かうのか──主要出来高指標は4月以来の最低値を記録
  • ビットコインの主要な出来高指標は4月以来の最低水準に下落した。
  • BTC価格もまもなくこれに追随し、10万ドルを下回る可能性がある。

ビットコイン(BTC)は10万ドル台を4カ月連続で維持している。この価格の安定は、次の上昇に向けた堅固な基盤形成と解釈できる。

しかし、価格トレンドを確認する主要な出来高指標は、相反するシグナルを示している。

検討対象の指標はオンバランスボリューム(OBV)であり、チャールズ・D・カークパトリック2世(Charles D. Kirkpatrick II)氏とジュリー・R・ダールキスト(Julie R. Dahlquist)氏が著書『Technical Analysis, the Complete Resource For Finance Market Technicians(テクニカル分析、金融市場技術者のための完全なリソース)』で「すべての出来高指標の祖」と評したものである。

OBVは、資産の取引高を累積する指標だ。終値が前日を上回った日には取引高を加算し、下回った日には減算する。

OBV指標は価格トレンドの確認に広く用いられ、価格レンジの最終的な決着に対する早期警告信号としても機能する。

「価格がレンジ相場にある時、OBVが自らの支持線または抵抗線を突破すると、その突破はしばしば価格ブレイクアウトの方向性を示す。価格パターンからのブレイクアウト方向を早期に警告するのだ」とカークパトリック2世氏とダールキスト氏は著書で述べている。

まさにそれがBTCのOBVが示した動きであり、BTC価格のさらなる下落を警告していたのだ。

[コインベースにおけるBTCの日足チャートとOBV。:TradingView]

ビットコインの価格は10万ドル台で推移しているが、OBV指標は自らのレンジを下抜け、4月24日以来の水準まで下落した。当時、BTCは約9万4000ドルで取引されていた。

このOBVの下落は根本的な弱さを示しており、需要が鈍化し価格がまもなく10万ドルを下回る可能性を示唆している。この弱気なメッセージは、価格のさらなる下落を支持するマクロ要因とも一致している。

MACD(マックディー:移動平均収束拡散)ヒストグラムなどの他のモメンタム指標も弱気シグナルを発している。週足チャートではゼロライン下でより深いバーが形成されており、下落モメンタムの強化を示している。

重要な水準は

記事執筆時点でビットコインは短期トレンド指標である50日単純移動平均線(SMA)を大きく下回り、10万7300ドル付近の重要支持線に危険なほど接近している。

この支持線は、前回の上昇トレンドが始まった8月下旬の日中安値水準に相当する。この水準を割り込むと、6月22日の安値である9万9225ドル付近が次の注目ポイントとなる。

上値では、50日SMAが依然として買い勢力が突破すべき水準だ。

|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock
|原文:Is Bitcoin Headed for a Crash Below $100K? ‘Grand Daddy’ Volume Indicator Hits Lowest Since April

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