ビットコイン、10万ドル割り込む──流動性危機がリスク市場を直撃し、暗号資産関連株も急落
  • ビットコインは11月13日、再び下落し、米東部時間午後に価格が10万ドルを下回った。
  • あるアナリストは「2025年の高値が今年中に更新されない可能性が高まっている」と指摘した。
  • 別のアナリストは、米政府の閉鎖により、ここ数週間で市場の流動性が蒸発したと述べたが、その状況は逆転しようとしている。

ビットコイン(BTC)をはじめとする暗号資産(仮想通貨)市場は下落傾向を継続し、特に米国取引時間帯に顕著な下落幅を記録した。

最近のパターンに従い、ビットコインは夜間に一時10万4000ドルまで反発したが、米国時間早朝に反落。米東部時間午後の早い時間帯には10万ドルを割り込み、過去24時間で1.7%下落した。

この下落は、リスク資産が広範に急落する中で発生した。投資家が現時点では、米連邦準備制度理事会(FRB)が12月の利下げを確定していないとの認識を深めたためだ。

ナスダックは2%下落、S&P500は1.3%下落している。

暗号資産関連株も再び大きく打撃を受け、特にAIインフラやデータセンターへの依存度が高いマイニング企業が顕著だった。ビットディア(Bitdeer)は19%急落、ビットファームズ(Bitfarms)も13%下落し、サイファー・マイニング(Cipher Mining)とIRENは10%超の下落となった。

その他の暗号資産関連株も大幅に下落し、ギャラクシー(Galaxy)、ブリッシュ(Bullish)、ジェミナイ(Gemini)、ロビンフッド(Robinhood)はいずれも、7~8%下落した。

ビットコイン、2025年のピークは過ぎた可能性も

この調整は、ここ数週間の暗号資産市場を特徴づける傾向を浮き彫りにしている。それは、米国取引時間中の持続的な弱さであり、これはFRBによる12月の利下げ期待の冷え込みと一致している。

「暗号資産は、過去いかなる時よりも現在、マクロ経済と密接に結びついている」と、トレーディング会社ウィンセント(Wincent)のシニアディレクター、ポール・ハワード(Paul Howard)氏は述べた。

市場が来月の25ベーシスポイントの利下げを五分五分の確率で織り込む中、ハワード氏はビットコインが年末まで、現在の水準付近で小幅な動きに留まると予想する。

「今年はあと6週間を残すばかりだが、2025年の最高値はすでに付けたとの見解だ」とハワード氏は述べ、「ここから先は、ボラティリティを前提とした上で、来年にわたり着実な上昇が見込まれる」と続けた。

米政府閉鎖の影響続く

投資家は財政赤字を非難したがるが、その中で見落とされがちなのは、赤字によって市場に溢れる資産押し上げ効果のある流動性だ。

政府閉鎖は、仮に一時的に赤字を縮小または逆転させたとしても、市場には正反対の影響をもたらし、流動性を枯渇させているようだ。市場ウォッチャーのメル・マティソン(Mel Mattison)氏は、米連邦政府は9月、1980億ドル(約31兆円、1ドル=155円換算)の財政黒字を計上したと指摘した。

10月のデータは13日に発表されるが、米政府機関の大半が1カ月間閉鎖されていたことを考慮すると、さらに大きな黒字を示す可能性が高い。

「ここ数カ月、いや数年間で最も財政流動性が枯渇した時期の一つだった」とマティソン氏は13日に述べた。

マティソン氏によれば、喜ばしいことに、「今まさに洪水のような資金が流れ込もうとしている」。

「(トランプ政権は)今後数四半期で財政支出を津波のように解き放つだろう。中間選挙を勝ち抜かなければならない」とマティソン氏は指摘し、今後数週間は不安定な動きが続く可能性があるが、流動性が回復すれば価格の上昇トレンドも戻るはずだと述べた。

|翻訳・編集:山口晶子
|画像:11月13日のビットコインの値動き(CoinDesk)
|原文:Bitcoin Crumbles Below $100K, Crypto Stocks Eviscerated as Liquidity Crunch Hammers Risk Markets

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