- ビットコインは10月の史上最高値から約25%下落しており、50日移動平均線が200日移動平均線を下抜ける、「デスクロス」と呼ばれる弱気のテクニカルシグナルが発生しようとしている。
- ビットコインは今回の政府機関再開を受けて下落しており、2019年の市場の反応を彷彿とさせる。政府が先週業務を再開して以来、価格は最大10%下落した。
グラスノード(Glassnode)のデータによると、ビットコイン(BTC)の「デスクロス」(弱気シグナルを示す可能性のあるテクニカル分析用語)が差し迫っているが、注意点がある。
ビットコインの50日移動平均線の11万669ドルが、200日移動平均線の11万459ドルを下回る寸前にあり、デスクロスが発生する可能性がある。このクロスオーバーは、長期トレンドと比較して短期的なモメンタムが弱まっていることを反映しているため、テクニカル分析では弱気シグナルと広く捉えられている。
だが、これはポジティブなシグナルとなる可能性もある。
ビットコインは現在、10月の史上最高値12万6000ドルから約25%下落しており、この調整は約41日間続いている。デスクロスの評判はさておき、2023年にサイクルが始まって以来今回が4回目のデスクロス発生となる見込みで、過去の事例はいずれも主要な局所的な底値と一致している。
2023年9月、ビットコインは2万5000ドル付近で底を打ち、2024年8月には円キャリートレードの解消局面で4万9000ドル付近でサポートを見出し、2025年4月にはトランプ大統領の関税政策をめぐる不透明感の中で7万5000ドルを下回る底値を付けた。
現在の状況ではビットコインは9万4000ドルまで下落しており、過去の事例ではいずれも、デスクロスが形成される直前に市場が安値を付けたことから、同じパターンが再び展開されるのではないかという疑問が生じている。
今回は違うのか?
今回の下落は、関税関連の混乱でビットコインが7万5000ドルを下回った4月の調整時ほど深刻ではない。
4月の調整は今回の調整よりも深く、期間も長く、ビットコインは1月のピーク約10万9000ドルから約30%下落し、4月第1週に底を打つまで約79日間下落傾向が続いた。今回の下落は25%で期間は41日間であり、さらなる下落の可能性も残されている。
ただし、今回のより広範な環境には、11月12日の米国政府閉鎖の終了も含まれている。最も近い比較対象は2019年の政府閉鎖で、2019年1月25日に政府が再開してから5日間でビットコインは9%超下落した。
ビットコインが回復するまでには、2019年2月9日まで約2週間かかった。

今回、ビットコインは政府機関再開後すでに10%下落している。問題は、同じパターンが再び繰り返されるかどうかだ。
|翻訳・編集:廣瀬優香
|画像:ビットコインのテクニカル価格モデル(Glassnode)
|原文:Bitcoin Approaches ‘Death Cross’ as Market Tests Major Historical Pattern


