- ブラックロックのビットコイン現物ETF「IBIT」は11月18日、1日で過去最高の5億2320万ドルの流出を記録した。
- ビットコイン現物ETFの購入者の平均購入価格は9万146ドルで、現在の水準ではわずかに利益が出ている。
ファーサイド・インベスターズ（Farside Investors）のデータによると、ブラックロック（BlackRock）のビットコイン（BTC）ETF（上場投資信託）「iシェアーズ・ビットコイン・トラスト（IBIT）」は2024年1月の取引開始以来最大となる1日あたりの流出額を記録した。11月の月間流出額は過去最高を記録している。
11月18日、ビットコインが9万3000ドルを上回ったことで価格は1％以上上昇したにもかかわらず、このETFは5億2320万ドル（約810億9600万円、1ドル=155円換算）の純流出を記録した。
フランクリン・テンプルトン（Franklin Templeton）の「フランクリン・ビットコインETF（EZBC）」とグレイスケール（Grayscale）の「ビットコイン・ミニ・トラスト（BTC）」は、それぞれ1080万ドル（約16億7400万円）と1億3960万ドル（約216億3800万円）の資金流入を記録した。
それでも、全体として見るとこれらのETFは5営業日連続で純流出となり、合計3億7280万ドル（約577億8400万円）の純流出を記録した。11月は純流入となった日がわずか3日しかなく、ビットコイン価格は約9万ドル付近で推移しており、10月の過去最高値からおよそ30％下落している。ローンチ以来の累計純流入額は582億ドル（約9兆210億円）となっている。
CoinDesk Research は、11月のBTC価格の大きな下落とアメリカのETF運用資産の比較的わずかな減少との乖離を強調し、売り圧力のほとんどはETF以外で発生していると示唆した。
ビアンコ・リサーチ（Bianco Research）のジム・ビアンコ（Jim Bianco）氏は、2024年1月以降のすべてのビットコイン現物ETFの平均購入価格が9万146ドルであると指摘した。ビットコイン価格が9万1000ドルを上回っているため、平均的な買い手は含み益があることを意味する。
IBITはプレマーケット取引で1.5%下落し、52ドルで取引されている。
｜翻訳：CoinDesk JAPAN
｜編集：井上俊彦
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｜原文：BlackRock’s Bitcoin ETF, IBIT, Posts Record One-Day Outflow of $523.2 Million
