- ニューヨーク連銀のジョン・ウィリアムズ(John Williams)総裁は11月21日、近い将来の政策調整の余地が依然としてあると述べ、12月の利下げの可能性を再び示唆した。
- パニック売りに押され続けていたビットコインは、朝方に8万1000ドルを下回った後、8万4000ドル台まで反発。米国株先物も上昇した。
- 10月下旬の米連邦準備制度理事会(FRB)による予想外のタカ派転換が、過去数週間のビットコイン急落の一因となり、現在は過去最高値から30%以上下落している。
ビットコイン(BTC)は、ニューヨーク連銀総裁ジョン・ウィリアムズ氏のハト派的な発言を受けて、12月のFRB利下げ可能性が急上昇したため、前夜の10%急落後、米国時間11月21日午前に小幅な反発を見せた。
ウィリアムズ氏はウォール・ストリート・ジャーナル紙に対し、「政策スタンスを中立的な水準に近づけるため、連邦基金金利の目標レンジを短期的にさらに調整する余地は依然ある」と述べ、次のように続けた。
「先を見据えると、インフレを持続的に2%の長期目標に戻すことが不可欠だ。同時に、完全雇用目標に過度なリスクをもたらさずにこれを達成することも同様に重要だ」。
ウィリアムズ氏のコメントは、FRBのタカ派筆頭格であるクリーブランド連銀のベス・ハマック(Beth Hammack)総裁の発言とは対照的である。ハマック氏は20日、労働市場への懸念をほぼ一蹴し、代わりにインフレと、彼女がバブル状態にあると考える株式市場に焦点を当てた。
ウィリアムズ氏のコメントは発表と同時に即座に影響を与え、ビットコイン価格は約8万1000ドルから、再び8万2000ドル台に戻った。
当記事執筆時点では8万3500ドルで取引されており、過去24時間では依然9.5%下落している。
ナスダック100先物も、ウィリアムス氏の発言前にはほぼ横ばいの状態であったが、0.35%の上昇に転じた。
CMEのFedWatchツールによると、FRBによる12月会合での25ベーシスポイント利下げの確率は、前日の39%から70%に急上昇した。
|翻訳・編集:山口晶子
|画像:Shutterstock(CoinDeskが加工)
|原文:Bitcoin Bounces Above $84K as Fed’s Williams Puts December Rate Cut Back on Table


