11月23日、ビットコイン(BTC)に特化した国際カンファレンス「BITCOIN JAPAN 2025」が開幕した。初日はデベロッパー向けセッションが中心の「Dev Day」。四谷にあるビットコインの普及施設「東京ビットコインベース(Tokyo Bitcoin Base)」には、国内外からコア開発者やビルダーたちが集まり、活発に議論を交わしていた。
メインステージの「Nakamoto Stage」に最初に登壇したのは、ビットコイン・マイニングプール「OCEAN」でChairman&CTOを務めるルーク・ダッシャー(Luke Dashjr)氏。同氏はネットワーク基盤を支えるソフトウェア「Bitcoin Knots」の中心的な開発者で、初期からビットコインに深く関わる著名人として知られる。
「ビットコインはどう進化するのか──プロトコル変更の仕組みと種類」と題されたセッションでは、プロトコル分岐のリスクなど、現在のビットコインが抱える根本課題を指摘し、誤解が多く含まれている議論を正す必要性を力強く訴えた。
この日は、サブステージ「Satoshi Stage」と合わせて、ライトニングや量子コンピュータの課題などエンジニア向けにふさわしいトピックスが数多く展開された。

翌24日は会場を丸の内の東京ステーションホテルに移し、Main Conferenceが開催される。経済学者の成田悠輔氏や女優・キャスターとして活躍する菊川怜氏など豪華なスピーカー陣が登壇予定だ。
主催するANAPホールディングスは、ファッションブランドの運営で知られる同社がBTC保有戦略を始めた経緯や哲学を明かし、新たなライフスタイルブランドも発表する。
ほかにも、世界各国の最新動向や日本企業にとってのビットコイン戦略、規制や政策の未来などが語られる予定で、ビットコインの「次の10年」を占う場になりそうだ。
かつて “ビットコイン先進国” といわれた日本は、再び活況を取り戻せるのか。BITCOIN JAPAN 2025の現場で、その答えの一端に触れてほしい。

|文:橋本史郎
|トップ画像:初期からビットコインの開発に関わるルーク・ダッシャー氏
|編集・撮影:CoinDesk JAPAN編集部


