売り疲れか、それとも底値か? ストラテジー株、セッション安値から11%上昇
  • ストラテジー(Strategy)株は12月1日に一時下落したものの、ビットコインが安値で推移する中でも、大幅な反発を見せた。
  • ストラテジーは1日、優先株配当の資金調達を目的とした普通株の売却を発表していた。
  • 現時点では、急落後のショートカバーに過ぎないようだが、底入れの兆候も見られる。

ビットコイン(BTC)の夜間での急落と、消化し難い資金調達策の発表が相まって、ストラテジー株は12月1日、米国時間午前に12.5%急落し、約15カ月ぶりの安値を記録した。

しかし、ビットコインが終日、約8万5000ドルのセッション安値付近で推移し反発しなかったにもかかわらず、ストラテジー株は値下がり分のほぼすべてを回復し、終値は「わずか」3.25%安で取引を終えた。

そうではないと証明されるまでは、この動きは完全に、満腹状態の弱気筋によるショートカバーに過ぎないようだ。

ストラテジーが1日に付けた最安値155.61ドルで見ると、株価は過去1カ月で40%近く下落し、7月中旬に付けた2025年の最高値からは66%も下落していた。この時点でショートをカバーしない弱気筋は、明らかに投資には向いていない。

優先株配当の資金調達能力について批判や投資家からの圧力を受けていたマイケル・セイラー(Michael Saylor)氏らは1日、過去数週間で普通株を売却し、14億4000万ドル(約2200億円、1ドル=155円換算)の準備金を確保したことを発表した。これにより、今後21カ月間の優先株配当を支払う見通しだ。

ストラテジーの目標は、最終的に最低24カ月分の配当金を支払えるだけの現金を準備することである。

ビットコイン保有量で業界をリードする同社にとって、これは驚くべき方針転換だったが、ビットコイン価格の急落と、ビットコイン保有量に対する同社の時価総額の暴落が重なり、膨大な量の保有ビットコイン(直近確認時点で65万枚)の売却を望まないのであれば、他に選択肢はなかっただろう。

この新戦略による潜在的な希薄化効果に不満を抱いた普通株投資家は、このニュースを受けて大量売却に走り、1日の取引でストラテジー株は約12.5%下落した。

ビットコインに批判的で、金を支持するピーター・シフ(Peter Schiff)氏は、このニュースを攻撃の好機と捉えた。

「ストラテジーの新ビジネスモデルとは、株式売却で調達した資金で利回り約4%の国債を購入し、その資金で8~10%のコストがかかる債務・優先株を発行するということか」と、シフ氏は指摘。

「投資家はいつまで、ビットコインへの賭けのためにこれが持続可能なビジネスだと装い続けるつもりだ?」と問いかけた。

「今日が、ストラテジー終焉の始まりだ」とシフ氏は主張し、次のように続けた。

「セイラーが株式売却を余儀なくされたのは、ビットコイン購入のためではなく、ストラテジーの利払い・配当義務を賄うための米ドル調達のためだ。株価は崩壊した。ビジネスモデルは詐欺であり、マイケル・セイラーはウォール街最大の詐欺師だ」。

今日の反発が、低迷するストラテジー株の底値を示すかどうかは、まだわからない。しかし、打ちのめされたストラテジー(およびビットコイン)強気派は、ピーター・シフ氏がこの業界の苦境の中で何度も勝利宣言をしたものの、数週間あるいは数カ月で状況が完全に逆転した事例が数多くあることに、多少の慰めを見いだせるかもしれない。

|翻訳・編集:山口晶子
|画像:Shutterstock
|原文:Seller Exhaustion or a Bottom? Strategy Gains 11% From Session’s Worst Levels

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