イーサリアム「フサカ」アップグレード、オンチェーン金融決済レイヤーとしての役割を確固たるものに:ビットワイズ
  • ビットワイズ(Bitwise)は、フサカ(Fusaka)がブロブ手数料の最低保証価格を設定することで、イーサリアムの価値獲得能力を強化すると述べた。
  • また、ロールアップの拡大に伴いメインネット容量を増加させ、バリデーターの効率性も向上させる。
  • ビットワイズの報告書によれば、歴史的にアップグレードは、イーサリアム価格を確実に動かすものではないが、ネットワークの機関投資家向け優位性を強化する。

暗号資産(仮想通貨)運用会社ビットワイズは、12月3日に実施予定のイーサリアム「フサカ」アップグレードについて、市場がリアルタイムでは見落としがちだが、後にネットワークの堅牢性と投資適性を高めたと評価されるような地味なインフラ変更だと述べた。

アナリストのマックス・シャノン(Max Shannon)氏は、このアップグレードは長期的に、イーサリアムにとって建設的だと主張している。容量を拡大し、ロールアップの成長に伴いバリデーターの効率を向上させ、最も重要な点として、レイヤー2活動からの価値を獲得するイーサリアムブロックチェーンの能力を強化するからである。

フサカはまた、レイヤー1のガス代(手数料)制限をブロックあたり6000万に引き上げる。シャノン氏の推定では、この措置によりスループットが向上し、手数料に対する圧力が軽減され、約1年で容量が倍増する見込みだ。

バリデーターに関しては、PeerDASがブロブの検証に必要なデータ負荷を軽減し、ノード要件を現実離れさせずにイーサリアムの拡張をサポートすると、ビットワイズの報告書は述べた。

昨年3月に実施されたイーサリアムの「デンクン(Dencun)」アップグレードでは、ブロブが導入された。ブロブは、通常のトランザクションに大規模なデータチャンクを添付し、メインネットを混雑させることなくデータをオフチェーンで保存する。これは、恒久的に保存されるコールデータとは異なる。

しかし、アナリストによれば、最大の変更点は経済面にある。フサカは最低ブロブ基本手数料を導入(EIP-7918)し、デンクン移行後に生じた、閑散期に手数料がほぼゼロまで低下し、イーサリアムのバーン(焼却)が抑制され、実際の利用と価値蓄積の連動性が弱まるという問題に対処する。

シャノン氏によれば、フサカではブロブ手数料に実行手数料に連動した下限が設定される。これは、実行基本手数料を約16で割った値に相当し、ステーブルコイン、分散型金融(DeFi)、トークン化がロールアップへ移行する中で、より安定した収益とバーンの流れを生み出すという。

ビットワイズは、アップグレードが持続的なイーサリアム(ETH)の価格上昇を確実に引き起こすわけではなく、ニュース発表後の小幅な売り圧力パターンがしばしば見られると警告しつつも、ますます機関投資家主導となっているオンチェーン金融における決済レイヤーとしてのイーサリアムの役割を、フサカがさらに確固たるものにするとの見解を示した。

|翻訳・編集:山口晶子
|画像:Midjourney(CoinDeskが加工)
|原文:Ethereum’s ‘Fusaka’ Upgrade Cements Network’s Role as On-Chain Finance Settlement Layer: Bitwise

PR

ボーナスで始めるのにおすすめな国内暗号資産取引所3選

取引所名特徴

Coincheck
500円の少額投資から試せる!】
国内の暗号資産アプリダウンロード数.No1
銘柄数も最大級 、手数料も安い
無料で口座開設する

bitbank
【たくさんの銘柄で取引する人向け】
◆40種類以上の銘柄を用意
◆1万円以上の入金で現金1,000円獲得
無料で口座開設する

bitFlyer
初心者にもおすすめ】
◆国内最大級の取引量
◆トップレベルのセキュリティ意識を持つ
無料で口座開設する