ビットコインのボラティリティは依然として低下傾向──年末の上昇見通しに暗雲
  • ビットコインのボラティリティ指数は、S&P500のボラティリティ指数と同様に低下傾向にある。
  • ビットコインのインプライド・ボラティリティの低下は、年末の上昇見通しの根拠を弱めている。
  • ボラティリティの低下は大幅な価格上昇の可能性が低いことを示唆しているとマトリックスポートは指摘している。

あるアナリストによると、ビットコイン(BTC)のボラティリティ指数はS&P500のボラティリティ指数と同様に依然として低下傾向にあり、価格の安定をもたらす一方で、年末の上昇見通しの根拠を弱めている。

TradingViewのデータでは、ボルメックス(Volmex)のBVIV指数で測定されたビットコインの年率換算30日間インプライド・ボラティリティは49%に低下した。11月21日までの10日間で46%から65%に急上昇した局面はほぼ反転した。

インプライド・ボラティリティとは、オプションに基づく指標であり、特定期間における価格変動に対する市場の見通しを示すものだ。65%から49%への低下は、30日間に予想される価格変動が5パーセンテージポイント低下して14%となったことを意味する。

S&P500の30日間インプライド・ボラティリティを示すVIX指数も低下しており、11月20日以降は28%から17%に下落した。

マトリックスポート(Matrixport)によれば、いわゆるボラティリティの低下によって、年末の上昇の可能性が低いことが示唆されているという。

同社は10日の市場アップデートにおいて、「インプライド・ボラティリティは引き続き低下している。それに伴い、年末にかけて意味のある上昇ブレイクアウトが起きる可能性も低下する」と指摘。「本日の米連邦公開市場委員会(FOMC)会合は最後の大きな材料となるが、それが過ぎればボラティリティは年末にかけて低下する可能性が高い」と述べた。

マトリックスポートの見解は、ビットコイン価格とボラティリティの間に歴史的に見られた正の相関関係と一致している。ただし、この関係は2024年11月以降、徐々に負の方向に移行している。

ウォール街では、インプライド・ボラティリティの低下は通常、市場センチメントの強気なリセットと関連付けられる。

|翻訳・編集:林理南
|画像:BVIV(TradingView)
|原文:Bitcoin Volatility Is Still Compressing, Dimming Year-End Rally Outlook

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