FRB、25ベーシスポイントの利下げ決定──2人が据え置きを主張
  • 予想通り、FRBは10日の午後、政策金利であるフェデラルファンド金利の目標レンジを25ベーシスポイント引き下げた。
  • FRBメンバーの間で、追加の金融緩和に対する表立った反対意見が異例なほど多く出ていることを考慮すると、今回の利下げは注目に値する。
  • 2人のFRBメンバーが利下げに反対し、金利据え置きを主張した一方、1人のメンバーは50ベーシスポイントの利下げを支持した。

米連邦準備制度理事会(FRB)は10日、広く予想されていた通り、政策金利であるフェデラルファンド金利の目標レンジを25ベーシスポイント引き下げ、3.50%~3.75%とした。これで3回連続の0.25%の利下げとなり、短期借入コストは2022年以来の最低水準となった。

「経済見通しに関する不確実性は依然として高い」とFRBは政策声明で述べた。「米連邦公開市場委員会(FOMC)は、2つの使命の両面におけるリスクに注意を払っており、ここ数カ月で雇用の下振れリスクが高まったと判断している」。

FRBは声明で、準備預金残高が減少していることも指摘し、「十分な準備金供給を維持する」ために必要に応じて短期国債の購入を開始する意向を示した。

ビットコイン(BTC)価格はニュース発表直後は変動が激しかったが、9万2400ドル前後で推移した。米国株は小幅上昇し、10年国債利回りは2ベーシスポイント低下して4.15%となった。

FRBメンバーの間で、金融政策の方向性を巡って表立った反対意見が異例なほど多く出ていることを考慮すると、今回の利下げは特に注目に値する。ここ数週間、複数のメンバーが今回の緩和策だけでなく、10月の前回会合でのFRBによる25ベーシスポイントの利下げに対しても、事前に強く反対の声を上げていた。

実際、カンザスシティ連銀の総裁ジェフリー・シュミット(Jeffrey Schmid)氏と、シカゴ連銀の総裁オースタン・グールズビー(Austan Goolsbee)氏の2人のメンバーが、政策金利の据え置きに投票。3人目のメンバーであり、トランプ大統領によって最近FRB理事に指名されたスティーブン・ミラン(Stephen Miran)氏は、50ベーシスポイントの利下げに投票した。

経済見通しの更新

今回のFRB会合では、政策決定に加え、FRBの経済見通しの最新版も発表された。

コアインフレ率は2025年が3%、2026年が2.5%と予測され、それぞれ前回予測から10ベーシスポイント低下。GDP成長率は今年1.7%、2026年2.3%と新たに予想され、それぞれ前回の1.6%、1.8%から上昇した。

いわゆる「ドットプロット」はほとんど変化がなく、市場が来年2回の利下げを見込んでいる一方で、政策当局者は依然として2026年の利下げは1回のみと見込んでいる。

今回のニュースは、米政府閉鎖の影響で、いくつかの重要な経済データの発表が延期または停止されたまま、政策当局者らが依然として業務を行っている中で報じられた。また、トランプ大統領が、パウエル現議長を批判し続けていることと、来年任期満了を迎えるパウエル議長の後任を探していることも影響している。

注目は、米国東部時間14時30分に行われたパウエル議長の記者会見に移り、聴衆は、今後の金融政策の方向性についての議長とFRBの考えをさらに深く理解しようとしていた。CME FedWatchによると、パウエル議長の会見に先立ち、トレーダーたちは1月に追加利下げが行われる確率を24%と見込んでいた。

|翻訳・編集:廣瀬優香
|画像:FRBのパウエル議長
|原文:Federal Reserve Cuts Rates 25 Basis Points, With Two Voting for Steady Policy

PR

ボーナスで始めるのにおすすめな国内暗号資産取引所3選

取引所名特徴

Coincheck
500円の少額投資から試せる!】
国内の暗号資産アプリダウンロード数.No1
銘柄数も最大級 、手数料も安い
無料で口座開設する

bitbank
【たくさんの銘柄で取引する人向け】
◆40種類以上の銘柄を用意
◆1万円以上の入金で現金1,000円獲得
無料で口座開設する

bitFlyer
初心者にもおすすめ】
◆国内最大級の取引量
◆トップレベルのセキュリティ意識を持つ
無料で口座開設する