- ビットコインは、10月に記録した史上最高値からの急激な調整の後、8万ドル付近から反発し、主要指標の平均エントリー水準を上回って推移している。
- 真の市場平均、米ETFのコストベース、そして2024年の年間コストベースが8万ドル台前半で収束していることは、このゾーンが構造的サポートの主要エリアであることを浮き彫りにしている。
ビットコイン(BTC)はこれまでに9万ドル(約1395万円、1ドル155円換算)を超えるほどに反発した。これは、11月21日につけた安値である8万ドル付近から15%の上昇にあたる。2024年の年間出来高加重コストベース、真の市場平均(True Market Mean)、そしてアメリカの現物ETF(上場投資信託)の平均コストベースという三つの重要なコストベース指標で信頼できるサポートが見つかった。
これらの指標は、ドローダウン時に投資家がポジションを維持する可能性が最も高い水準を特定するのに役立つ。サポートエリアは、複数の投資家グループの平均取得価格とほぼ一致していたため、極めて重要であることが確認された。
まず、真の市場平均は、活発な市場参加者が保有するビットコインの平均オンチェーン購入価格を表している。これは最近移動したコインに焦点を当てたもので、長期間休眠している供給量を除外しているため、取引する可能性が最も高い投資家のコストベースを反映している。
今回の下落局面では、真の市場平均は8万1000ドル近くに位置しており、明確なサポートとして機能した。注目すべきは、ビットコインが初めてこの水準を上回ったのが2023年10月で、それ以降この水準を下回って取引されたことはないという点だ。これは、構造的な強気相場の閾値としての重要性を裏付けている。
次に、アメリカの現物ETFのコストベースだ。これは、アメリカで上場している現物ETFにビットコインが流入した時点の加重平均価格を表している。これは、グラスノード(Glassnode)がETFの日別流入額と市場価格を組み合わせて算出している。
グラスノードによると、平均コストベースは本記事執筆時点で約8万3844ドルとなっている、ビットコインは4月の関税引き上げに伴う売り圧力の際と同様に、この水準から再び反発した。

三つ目の指標である2024年年間コストベースは、2024年に取得されたコインが取引所から引き出された時点の平均価格を追跡するものだ。CoinDeskリサーチ(CoinDesk Research)は、年間コホート(投資家群)コストベースが強気相場においてサポートとして機能する傾向があるというパターンを示してきた。
チェックオンチェーン(checkonchain)のデータによると、今回のケースでは2024年コストベースは8万3000ドルにある。これは需要のさらなる裏付けとなり、こちらも4月の調整局面でサポートとして機能した。

これらの指標は、8万ドル台のサポートに対する需要の深さを浮き彫りにしている。
|翻訳・編集:林理南
|画像:真の市場平均(グラスノード)
|原文:These Three Metrics Show Bitcoin Found Strong Support Near $80,000


