ビットコインとゴールド、相関指数が過去最高に

ビットコインとゴールドの価格の相関性を示す数値が、過去最高を記録した。データサイトのコインメトリクス(Coin Metrics)によると、60日相関指数は0.5を超えた。

プラスの相関指数は、ドルが他の主要通貨に対して下落し始めた7月初旬から強くなっている。世界の基軸通貨であるドルの下落は、ビットコインやゴールドなどの希少資産にとっては良い兆候と考えられている。

ビットコインとゴールドの相関関係(出典:Coin Metrics)

プラスの相関関係が強まったことで、ビットコインは価値の保存手段であり、安全資産であるという考え方が正当化されたように考えられる。ビットコインはゴールドのような安全なお金と考える投資家も散見される。

そのため、リスク資産(主に株式)の動きに対する暗号資産の感度が低下する可能性はある。ビットコインは9月7日、株式市場が下落したにもかかわらず、5日連続で1万ドルを維持した。

価格回復の余地

1万ドルの大台を維持していることは、ビットコインの強気基調がさらに強まる可能性も考えられる。

データサイトのグラスノード(Glassnode)によると、ビットコインのハッシュレート(マイニングに使われる計算能力を示す数値)は150エクサハッシュ/秒近くまで上昇し、過去最高を更新した。これはビットコイン価格が1万2400ドルから1万ドルまで下落したことに、マイナーが動揺していないことを示している。

さらに、グラスノードによると、特定のアドレスから3年以上移動していないビットコインの割合は30.91%と2年ぶりの高水準となっている。

「長期保有の心理が強くなっている。最近の価格下落は売られ過ぎを表しており、買い手はすぐに戻ってくる可能性がある」と複数資産に対応した取引プラットフォーム、イートロ(eToro)の暗号資産アナリスト、サイモン・ピーターズ(Simon Peters)氏はメールで述べた。

翻訳:CoinDesk Japan編集部
編集:増田隆幸、佐藤茂
画像:Shutterstocck
原文:Bitcoin’s Correlation With Gold Hits Record High