マイナーが売りを強める、機関投資家は様子見──ビットコイン価格は下落

マイナーが売りを強める、機関投資家は様子見──ビットコイン価格は下落

ビットコインのマイニング事業者が大量のビットコインの売却を始めた。ビットコインの価格は26日、アメリカでの取引時間が始まると10%下落した。

機関投資家は、バイデン新政権の暗号資産に対する政策を見極めようと様子見姿勢を保持しているため、市場には売却されたビットコインを吸収するだけの十分な需要がない状況だ。

CoinDeskのBitcoin Price Indexによると、本記事執筆時にはビットコインは24時間で3.04%下落し、3万2254.59ドルで取引されていた。同日はアメリカで取引が始まると、3万ドル近くまで下落した。

データが示すマイナーの売り

データ分析のクリプトクワント(CryptoQuant)がまとめたデータによると、ビットコインマイナーのポジション・インデックス(マイナーのウォレットから移動しているビットコインと、1年移動平均の比率)は先週、8年ぶりの高水準となり、現在も2.0を超えている。2.0以上の数字は、ほとんどのマイナーがビットコインを売却していることを示している。

マイナーのポジション・インデックス
出典:CryptoQuant

マイナーは、運用コストを賄うためにビットコインを売却しているようだ。

「マイナーは、我々が10月以降の価格上昇で予想していたように、現金を調達するためにかなりのビットコインを売却したようだ」と、Blockfillsのニール・ヴァン・ハウズ(Neil Van Huis)氏はコメントした。

「多くの(そして、新しい)マイニング機器に資金を割り当てる必要がある。中国の雨季が終わった30~60日後に3~4倍の高値でビットコインを売却して現金に換えることは、マイナーが求めていた最高のシナリオと言えるだろう」(ハウズ氏)

様子見姿勢の機関投資家

マイナーがビットコインの売却を続ける一方で、十分な買い手、特に機関投資家が不足しているようだ。

クリプトクワントのデータによると、暗号資産取引所コインベース(Coinbase)のビットコイン/米ドル(BTC/USD)ペアとバイナンスのビットコイン/テザー(BTC/USDT)ペアのギャップである「コインベース・プレミアム」は先週、マイナスとなった後、50ドルを超えることができていない。

コインベース・プレミアム
出典:CryptoQuant

この指標が50ドルを超えた場合、通常はコインベースからのスポット市場での買い圧力が強くなっていることを示すとクリプトクワントのキ・ヨン・ジュ(Ki Young Ju)CEOは述べた。また米ドルのスポット市場への流入がない場合もプレミアムは下落する。

一方、取引所のステーブルコイン残高はクリプトクワントのデータで過去最高を記録している。

これは、米ドルのスポット流入がないこともあって、現在の市場は主に暗号資産ヘッジファンドやマーケットメーカーのような暗号資産関連企業によって牽引されていることを意味している。そうした市場参加者はステーブルコインでビットコインを売買することに慣れているとキCEOは語った。

「スポット市場への米ドル流入がなければ、これ以上の強気相場はない」とキCEOは付け加えた。

機関投資家はビットコイン購入を一時見合わせているが、これは多くの機関投資家がバイデン政権の暗号資産関連の政策や規制に対する姿勢を読み取ろうとしていることも理由の一つだ。ジャネット・イエレン新財務長官の暗号資産に対する否定的なコメントも、暗号資産市場への追加規制への懸念となっている。

機関投資家は「新政権が暗号資産にどのように取り組むかをまだ見極めようとしており、厳しい規制や全面的な禁止の恐れがなくなれば、この分野に参入する機関投資家の新しい波が見られると思う」と取引プラットフォームeToroのガイ・ヒルシュ(Guy Hirsch)氏は述べる。

|翻訳(抜粋):coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸、佐藤茂
|画像:CryptoQuant
|原文:Bitcoin Falls as Miners Sell, Institutions Watch Yellen

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