HyperLiquid、北朝鮮による脆弱性テストの憶測が流れる中、記録的な約94億円相当のUSDC流出
  • 12月23日までに、記録的な6000万ドル(約94億円、1ドル=157円換算)相当のUSDコイン(USDC)がハイパーリキッド(HyperLiquid)から純流出した。
  • ある観測筋によると、北朝鮮のハッカーとつながりのある複数のアドレスが、同プラットフォームの取引市場からの損失を蓄積しているという。
  • ハッカー・ウォッチャーであるTayによるXへの投稿によると、彼らは脆弱性をテストしているのかもしれない。

暗号資産(仮想通貨)プロトコルへの北朝鮮からの脅威を追跡することで知られる偽名オブザーバーTayによるXへの投稿によると、パーペチュアル(永久先物)取引のためのレイヤー1ブロックチェーンで分散型取引所であるハイパーリキッドでは、北朝鮮のハッカーが同プラットフォームを利用しているという憶測の中、ステーブルコインのUSDコインが著しく流出している。

Duneを基盤にしたHashed Officialのトラッカーによると、協定世界時12月23日午前10時までに、記録的な6000万ドルのUSDコインがハイパーリキッドから流出した。時価総額で世界2位のドル連動型ステーブルコインであるUSDコインは、ハイパーリキッド上で担保として使用されている。ハイパーリキッドの預金ブリッジにはまだ、22億ドル相当のUSDコインが保管されている。

「北朝鮮発の脅威をもたらすグループの中でも彼らは、最も洗練され、急速に進化しているグループであることを強調しておきたい。彼らは非常に独創的でしつこい。彼らはまた、(Chromeが今日パッチを適用したような)ゼロデイ(情報が広く公表される前や、修正プログラムがリリースされる前の脆弱性)に手をつける」と、Tayは述べている。

ハイパーリキッドは主要なオンチェーンパーペチュアル取引所であり、過去24時間で86億ドルを記録した総オンチェーンパーペチュアル取引高の50%以上を占めている。

ハイパーリキッドは11月29日、ネイティブトークンのHYPEをデビューさせた。同トークンは登場以来、600%以上急騰して28.6ドルとなり、一時は時価総額100億ドルを突破した。CoinGeckoによると、当記事執筆時点でHYPEは、世界で22番目に大きなデジタル資産となっている。

|翻訳・編集:山口晶子
|画像:ハイパーリキッド上でのUSDCの純フロー(Hashed Official/Dune)
|原文:HyperLiquid Sees Record $60M in USDC Flee as North Korea Said to Be Probing Perpetuals Exchange

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