- アーク・インベスト（Ark Invest）は、ARKK、ARKW、ARKFの3つのETF（上場投資信託）を通じて、250万を超えるブリッシュ（Bullish）株を購入した。
- ブリッシュ株はニューヨーク証券取引所でのデビュー以来、100%近く急騰し、下落傾向にある暗号資産（仮想通貨）市場を上回るパフォーマンスを見せた。
- この動きは、キャシー・ウッド（Cathie Wood）氏率いる同社が、最近上場したばかりのサークル（Circle）社に大規模な初期投資を行い、eToroにも投資したことに続くものである。
アーク・インベストは、暗号資産プラットフォームのブリッシュがニューヨーク証券取引所での初取引で急騰した8月13日に、同社の株式を250万株以上購入したと述べ、その日の終わりには1億7000万ドル（約250億円、1ドル＝148円換算）を超える価値の株式を確保した。
ブリッシュの株価は13日、IPO（新規株式公開）価格37ドルから最高で102ドルまで急騰し、終値は84%高の68ドルとなった。米証券取引委員会（SEC）への提出書類によると、同社はIPOで2030万株を売却し、ブラックロック（BlackRock）からも関心を集めていた。
アークは、主力ファンドであるARK Innovation ETF（ARKK）に171万4522株、ARK Next Generation Internet ETF（ARKW）に54万5416株、そしてARK Fintech Innovation ETF（ARKF）に27万2755株のブリッシュ株を追加した。
ブリッシュ株の上昇は14日も続き、当記事執筆時点では15%高で取引されている。このパフォーマンスは、ビットコイン（BTC）が12万4000ドルの過去最高値を記録した前日の上昇分を一部帳消しにするなど、より広範な暗号資産市場が下落する中で起こった。CoinDesk 20 Indexは、過去24時間で約2.1%下落した。
他の最近上場した暗号資産関連株も下落した。6月に上場したサークル株は14日に約2%下落し、取引プラットフォームeToroの株価は3%近く下落した。
キャシー・ウッド氏は、新たに上場した暗号資産企業に大規模な初期投資を行ってきた実績がある。サークルのIPOに際し、アークは約450万株を購入したが、当時の価値は約3億7300万ドルであった。これらの株式は現在、約6億7500万ドルの価値がある。
eToroへの投資はこれより小規模であり、現在650万ドルの価値を持つ約14万株である。
ブリッシュの好調なニューヨーク証券取引所デビューと、複数のETFにわたるアークの迅速な資金配分は、市場のボラティリティが高いままであるにもかかわらず、上場暗号資産インフラ企業への投資家の関心が高まっていることを浮き彫りにした。
｜翻訳・編集：山口晶子
｜画像：アーク・インベストのキャシー・ウッドCEO（Danny Nelson/CoinDesk）
｜原文：Ark Invest Buys More Than 2.5M Bullish Shares on Day of NYSE Debut
