- クリーブランド連銀総裁のハマック(Hammack)氏は、現在のデータは利下げを支持していないと述べた。
- この発言は、パウエルFRB議長のタカ派的なスタンスがFRB内で引き続き支持されていることを示唆している。
- このコメントを受け、ビットコインはセッション安値まで下落した。
カンザスシティ連銀がジャクソンホールで開催する経済シンポジウムに人々が集まる中、市場は利下げに対する、以前の行き過ぎた期待を急速に再調整している。
クリーブランド連銀総裁のベス・ハマック氏は、ワイオミング州でYahoo Newsとのインタビューに応じ、現在のデータは9月に金融緩和を行う根拠にはならないと述べた。
ハマック氏は、「インフレ率が高すぎ、過去1年間で上昇傾向にある」と語り、「もし明日会合が開かれるなら、私は金利を引き下げる根拠は見出せないだろう」と続けた。
ハマック氏はさらに、インフレの数値は関税の影響をようやく示し始めたばかりであり、その完全な影響は来年まで見られないだろうと主張した。
ハマック氏の発言は注目に値する。前回の政策会合でタカ派路線に反対する2つのハト派的な票があり、トランプ大統領が引き続き低金利を求めるキャンペーンを行っているにもかかわらず、パウエルFRB議長がそのタカ派的なスタンスにおいて依然として多くの支持を得ていることを示しているからだ。
ハマック氏の発言はまた、ここ数日間、パウエル氏の後任候補となりうる複数の人物がテレビに出演し、金利の大幅な引き下げを主張した後に行われた。
8月21日朝には、元セントルイス連銀総裁のジェームズ・ブラード氏が、現在の水準より100ベーシスポイント低い政策金利を主張した。
わずか1週間前には、FRBが来月利下げを行うというほぼ100%の期待とともに、ビットコイン(BTC)は12万4000ドルを超える史上最高値を記録した。
それから7日が経ち、CMEのFedWatchツールによると、その確率は71%にまで後退し、ビットコインは10%近く下落して現在の11万2800ドルとなっている。
市場は22日の朝、基調講演でパウエル氏自身の発言を聞くことになるが、現時点では、彼がハト派に転じないことはほぼ確実である。
その代わりに、パウエル氏はインフレ率が依然として高すぎることを強調し、金融政策の調整に「様子見」のアプローチをとる必要性を説く可能性が高い。
|翻訳・編集:山口晶子
|画像:クリーブランド連銀総裁のベス・ハマック氏(Cleveland Fed)
|原文:Fed’s Hammack Says ‘No’ to Rate Cut; Bitcoin Slips to Session Low Below $113K


