パウエルFRB議長のジャクソンホール講演はビットコインにどれほどのボラティリティをもたらすのか
  • パウエルFRB議長がジャクソンホールで講演する前後、ビットコインのボラティリティは平均をわずかに上回ると予想されている。
  • BTCオプションは±2.0%の価格変動を示唆しており、これは日中平均のボラティリティ1.52%よりも高い数値を示している。
  • トレーダーは、パウエル議長の講演が予想よりもバランスの取れたものであった場合、ボラティリティが下落する可能性に備えており、プットオプションの需要が高まっている。

アメリカ連邦準備制度理事会(FRB)のジェローム・パウエル(Jerome Powell)議長によるジャクソンホールでの講演が近づくにつれ、誰もが抱く重要な疑問は「ビットコイン(BTC)のボラティリティはどれほど高くなるのか」だろう。

その答えは、この講演への幅広い注目度から予想されるような極端な変動ではなく、平均ボラティリティをわずかに上回る水準だと見られている。

暗号資産(仮想通貨)の機関投資家向け流動性プロバイダーであるOrBit Marketsの取引担当バイスプレジデント、プルキット・ゴヤル(Pulkit Goyal)氏はCoinDeskに対し、「BTCオプションは、パウエル議長のジャクソンホールでの講演前後で約±2.0%の値動きを織り込んでいる」と述べた。Orbit Marketsは、暗号資産オプションとストラクチャード・デリバティブを専門としている。

パウエル議長の講演前後で予想される2%の価格変動は、30日間の実現ボラティリティ29%から算出される平均日次ボラティリティ1.52%よりもわずかに高いボラティリティを示唆している。

トレーダーは、異なる権利行使価格と満期を持つオプションの価格、インプライド・ボラティリティ(IV)、そしてオプションのギリシャ文字を用いて、予想される価格変動幅を予測する。

IVとは、特定の期間における原資産の変動幅に関する市場の予想を指す。TradingViewのデータによると、Volmexの1日インプライド・ボラティリティ指数(BVIV1D)は記事執筆時点で年率49%に上昇し、5月26日以来の高水準となっている。

これは、24時間の価格変動が2.5%に相当する。なお、ボラティリティは方向性に依存しないため、オプションやIV指数が示唆する価格変動はどちらの方向にも展開する可能性がある。

とはいえ、パウエル議長の発言が利下げ示唆の広範な予想とは対照的に、バランスの取れた内容である場合、下振れの可能性が高くなるだろう。

一部のトレーダーは、そのような結果に備えてプットオプションを保有している。

「パウエル議長の発言がハト派的ではなく、よりバランスの取れた方向へ傾けば、市場は下落リスクへの対応を求める動きを強め、リトレースメントを経験する可能性がある。スキューが状況を物語っている。オーバーナイトの25デルタのリスクリバーサルは現在、プットがコールの6倍に相当する」とゴヤル氏はCoinDeskに語った。パウエル議長はアメリカ東部時間の22日午前10時(日本時間同日午後11時)に開催されるFRBのジャクソンホール会議で講演する予定だ。

|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock
|原文:Bitcoin’s Jackson Hole Test: How Hard Could Powell’s Address Hit BTC Prices?

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