- ドナルド・トランプ・ジュニア氏がパートナーを務めるベンチャーキャピタル企業である1789キャピタルは、ブロックチェーンベースの予測市場ポリマーケットに戦略的投資を行った。
- 投資額は数千万ドル規模だとAxiosは報じた。
- ポリマーケットは最近、ピーター・ティール氏のファウンダーズ・ファンドが主導する2億ドル(約294億円、1ドル147円換算)の資金調達ラウンドの終了が近づく中、評価額が10億ドル(約1470億円)に達した。
ドナルド・トランプ・ジュニア(Donald Trump Jr.)氏は、自身のベンチャー企業である1789キャピタル(1789 Capital)を通じて、ブロックチェーンベースの予測プラットフォームのポリマーケット(Polymarket)に投資した。プレスリリースによると、この契約の一環として、トランプ・ジュニア氏はポリマーケットの諮問委員会に加わる。
この投資は、1789キャピタルによる暗号資産(仮想通貨)関連インフラや代替金融ツールの推進の一環として行われた。Axiosによると、1789キャピタルはポリマーケットに数千万ドルを投じており、過去18カ月間、ポリマーケットと協議を続けていた。
選挙や裁判所の判決、地政学的紛争といった現実世界のイベントの結果に賭けられるポリマーケットは、ユーザーアクティビティが急増している。前回の米大統領選挙期間だけでも、同プラットフォームは80億ドル(約1兆1760億円)超の賭けを処理した。この取引量は、ファンデュエル(FanDuel)、ドラフトキングス(DraftKings)、ベットフェア(Betfair)といった大手オンラインスポーツベッティング事業者を上回っている。
同社は最近、ピーター・ティール(Peter Thiel)氏のファウンダーズ・ファンド(Founders Fund)が主導する2億ドルの(約294億円)資金調達ラウンドを完了し、評価額を10億ドル(約1470億円)に押し上げた。
ポリマーケットは現在、規制上の制約により米国在住ユーザーのベッティング市場への参加をブロックしているが、デリバティブ取引所QCEXを最近買収したことで状況が変わる可能性がある。QCEXは米商品先物取引委員会(CFTC)の認可を保有しており、これによりポリマーケットが将来的に、法的に準拠した予測市場を米国ユーザーに提供する扉が開かれた。
ユーザーがイベントの結果に資金を賭ける予測市場は、従来の世論調査や専門家の予測と比べて、その正確性とスピードから改めて注目を集めている。選挙や裁判所の判決の前には、これらの市場は世論やリスク評価をリアルタイムで測る指標として機能することが多い。
今回の投資は、「アメリカのダイナミズム」を強化する技術を支援するという、1789キャピタルが掲げる使命に合致する。「アメリカのダイナミズム」は、国内のイノベーションと自給自足への回帰を言い表すために、保守的なベンチャーキャピタル界隈でますます使われるようになっている用語だ。
|翻訳・編集:廣瀬優香
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|原文:Donald Trump Jr.’s 1789 Capital Takes Stake in Prediction Market Polymarket


