ストラテジー、S&P500構成銘柄の基準を満たす──次の組み換え発表は9月5日
  • ストラテジーは、2025年第2四半期の営業利益が140億ドル、純利益は100億ドル、売上高は1億1450万ドルと報告した。通期の予想は純利益240億ドル、1株当たり利益(EPS)80ドルだ。
  • 6月30日時点で59万7325BTCを保有し、希薄化後株式に対するビットコインの成長率を測定するKPIである年初来BTC利回りは19.7%を達成した。

ストラテジー(Strategy)は、過去最高の四半期業績を達成したことを受け、S&P 500構成銘柄への組み入れ資格を正式に取得した。

2025年第2四半期、同社は営業利益140億ドル(約2兆300億円、1ドル=145円換算)、純利益100億ドル(約1兆4500億円)、希薄化後1株当たり利益(EPS)は32.6ドルを計上した。四半期売上高は1億1450万ドル(約166億250万円)で、前年同期比2.7%増の小幅な増加となり、サブスクリプションサービスが約70%増加しました。

この業績は、ビットコイン(BTC)関連の減損処理が利益を押し下げていた過去数年とは劇的な好転を示しています。

2025年1月に新たな公正価値会計基準が導入されたことで、ストラテジーは保有する暗号資産(仮想通貨)の含み益を認識できるようになり、収益性を直接的に向上させた。期間中、ビットコインの取引価格が10万ドルを超えたため、同社は巨額の帳簿上の利益を計上し、バランスシートが一変した。

6月30日の時点で、ストラテジーは59万7325ビットコインを保有していた。同社は、ビットコイン保有数と想定される希薄化後発行済み株式数の比率の変化率を測定する主要業績指標(KPI)であるBTC利回りが年初来で19.7%に達したことを強調した。

経営陣は、年末のビットコイン価格を15万ドルと想定し、2025年通期の営業利益を340億ドル(約4兆9300億円)、純利益を240億ドル(約3兆4800億円)、希薄化後EPSを80ドルへと予想を引き上げた。

安定した収益性が確立されたことで、ストラテジーはS&P 500の要件をすべて満たしている。その要件とは、アメリカの市場に上場している、時価総額が82億ドル(約1兆1890億円)を上回る、1日あたりの取引量が25万株を超える、浮動株比率が50%以上、そして直近四半期と過去12カ月の両方で黒字であることだ。

次に組み入れられる可能性のある時期は、2025年9月だ。発表は9月5日に予定されており、変更は9月19日に発効する。S&Pダウ・ジョーンズ・インデックス委員会は裁量権を保持しているが、ストラテジーが採用されれば、メインストリームの金融市場におけるビットコインの役割の拡大を浮き彫りにすることになる。

もし採用されれば、同社はベンチマーク指数に組み入れられる最初のビットコイン財務企業となり、暗号資産がアメリカの株式に統合される画期的な瞬間の象徴となる。

|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:ストラテジーのマイケル・セイラー氏。(Nikhilesh De)
|原文:Strategy Qualifies for S&P 500, Inclusion Decision Could Come on Friday

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