- ワールド・リバティ・ファイナンシャルは、ロック解除済みのWLFIトークン5億9500万枚が保管されていた、ジャスティン・サン氏のブロックチェーンアドレスをブラックリストに載せたことが、ブロックチェーンデータにより明らかになった。
- このブラックリスト登録は、サン氏のアドレスからのアウトバウンドトランザクションが複数回実行されたことを受けたもので、その中には900万ドル(約13億3200万円、1ドル148円換算)相当のトランザクションも含まれている。サン氏は、これらのトランザクションは売買を伴わず、市場への影響はないと述べた。
- WLFIは過去24時間で20%下落し、9月1日の取引開始以来42%下落。
ドナルド・トランプ氏とその家族に関連する暗号資産(仮想通貨)プロトコル「ワールド・リバティ・ファイナンシャル(World Liberty Financial)」は4日、トロン(Tron)創設者でWIFIトークンの主要投資家であるジャスティン・サン(Justin Sun)氏のブロックチェーンアドレスをブラックリストに載せ、トークンの移動を阻止した。
アーカム・インテリジェンス(Arkham Intelligence)のデータによると、この措置は、同アドレスに保管されていたロック解除済みのWLFIトークン5億9500万枚に影響を与え、現在の価格で1億700万ドル(約158億3600万円)の価値がある。
ブロックチェーンデータによると、この措置は、サン氏に関連するアドレスがイーサリアム(Ethereum)ブロックチェーン上でWLFIトークンのアウトバウンドトランザクションを複数回実行したことを受けたもので、その中には900万ドル(約13億3200万円、1ドル148円換算)相当のトランザクションも含まれていた。

サン氏はXへの投稿で「当該アドレスはごく少額の一般的な取引所入金テストを数回実施し、その後アドレス分散を行っただけで、売買は一切伴わず、市場に影響を与える可能性は皆無だ」と述べた。
サン氏はその後の声明で、自身のトークンの凍結を解除するようWIFIチームに要求した。
「私はチームに対し、これらの原則を尊重し、トークンの凍結を解除し、ワールド・リバティ・ファイナンシャルの成功に向けて共に前進するよう求める。真に偉大な金融ブランドは、投資家の資産を凍結するような一方的な行動ではなく、公平性、透明性、信頼に基づいて構築されるべきだと考える。このような措置は、投資家の正当な権利を侵害するだけでなく、ワールド・リバティ・ファイナンシャルに対する広範な信頼を損なうリスクがある」と述べた。
サン氏とワールド・リバティ・ファイナンシャルの担当者は、CoinDeskのコメント要請にすぐには応じなかった。
WLFIは過去24時間で20%急落。9月1日に取引所で取引を開始して以来、42%下落している。
ワールド・リバティ・ファイナンシャルの主要投資家、サン氏
ジャスティン・サン氏はワールド・リバティ・ファイナンシャルの中心的な支援者として出現し、初めは、2024年後半に3000万ドル(約44億4000万円)相当のトークン購入とアドバイザーの役割で参画した。それ以来、WLFIはトロン・エコシステムとの結びつきを強め、トロンのネイティブトークンであるトロン(TRX)を財務資産に追加し、エリック・トランプ(Eric Trump)氏がトロン上で同プロトコルのステーブルコインUSD1をローンチする計画を明らかにした。
2025年半ばまでに、サン氏による同プロトコルへの総投資額は約7500万ドル(約111億円)にまで増加。WLFIトークンの市場デビュー前夜、同氏は約7億ドル(約1036億円)相当のトークンを保有していると報じられ、その多くは依然としてベスティング(権利確定)スケジュールに基づいてロックされていた。
WLFIがローンチした1日、サン氏は「ロック解除されたトークンをすぐに売却する予定はない」と述べた。
|翻訳・編集:廣瀬優香
|画像:2月19日に開催された「Consensus 香港」で講演するジャスティン・サン氏と、ワールド・リバティ・ファイナンシャルのザック・フォークマン氏(Nikhilesh De/CoinDesk)
|原文:World Liberty Financial Blacklists Justin Sun’s Address With $107M WLFI


