- ここ数週間の金の絶え間ない上昇は、ビットコインの犠牲の上に成り立っていたのかもしれない。
- 9月24日、ビットコインは上昇している一方で、金は珍しく下落に転じた。
- より長い目で見ると、論理的に予想されるように、両資産は同じ方向に動いているように見える。
どうやら最近の市場には、金とそのデジタル版とも言われるビットコイン(BTC)が、同時に強気な動きをするのに十分な資金はないようである。
金はここ数週間、ほぼ毎日新高値を記録しているように見える。一方、ビットコインは、金融政策の緩和、ETF(上場投資信託)への資金流入、企業による採用の増加といった、同じ強気材料が存在する世界にいながら、自らが自らを阻む状況から抜け出せていない。
この動きは、投資家の金に対する熱が冷めるまで、ビットコインは新たな持続的な上昇に移行できない可能性があることを示唆している。
実際、金は9月23日、珍しく下落し、1.5%安の1オンスあたり3759ドルとなった。これはおそらく、ビットコインが同じくらい珍しく上昇することを「許す」結果となり、ビットコインは1.7%高の11万3700ドルとなった。
より長期的なチャートが物語るのは…
今サイクルの現在の段階では、金とビットコインは反対方向に動いているように見えるかもしれないが、論理的には両資産とも、過剰な政府支出やインフレに対するヘッジとしての魅力を考慮すれば、少なくとも長期的にはある程度連動するはずである。
そして、実際にそうなっているようだ。年初来、金は42%上昇し、ビットコインの22%を優に上回っているが、少なくとも両者は同じ方向に動いている。2024年の初めまでさかのぼると、金は82%上昇したのに対し、ビットコインは155%上昇した。
そして、2023年の初めから、金は2倍以上になった一方で、ビットコインは6倍以上になった(ただし、これは2022年の暗号資産の冬のほぼ底値から測定したものだ)。
|翻訳・編集:山口晶子
|画像:Shutterstock
|原文:Bitcoin Edges Higher as Gold Bull Takes a Breather


