ビットコインは季節的な強気期待にもかかわらず、強い売り圧力に直面
  • ビットコインの長期保有者は6月以降、30万BTC以上を売却しており、10月初旬以降は利益確定の動きが加速している。
  • 1万BTC以上を保有するクジラも依然として主要な売り手であり、小口投資家は引き続き、買い増しを続けている。

ビットコイン(BTC)は11万ドル前後で低迷を続けており、ゴールド(金)と比較すると圧力にさらされている。

Glassnodeのオンチェーンデータは、長期保有者(LTH)からの売り圧力が強まっていることを示している。GlassnodeはLTHを、ビットコインを155日以上保有している投資家と定義している。

[BTC長期保有者による総供給量。:Glassnode]

現在、LTHは合計で約1450万BTCを保有しているが、保有量は減少し続けている。ここ数日だけでも、このグループは約10万BTCを売却した。保有量がピークに達した6月末以降、30万BTC以上を売却している。

[BTCの長期保有者による総供給量。:Glassnode]
[BTCの長期保有者による総供給量。:Glassnode]

現在、ほぼすべてのLTHが含み益を抱えている状況を踏まえると、データは10月初旬から大規模な利益確定売りが進行中であることを示唆している。

この売り圧力が発生している背景には複数の説がある。歴史的に見て、第4四半期はビットコインにとって季節的に強い時期であり、半減期から約18カ月後がサイクルの中で最も強気な局面とされてきた。しかし、現在のサイクルがこの歴史的パターンに従っていないことから、過去のサイクルで成立してきた4年周期理論が今回は通用しないのではないかという懸念から、一部の投資家がポジションを解消している可能性がある。

Glassnodeのデータはまた、現時点でビットコインの主な供給源がクジラ(大口保有者)であることを示している。コホート別蓄積トレンドスコアによれば、1万BTC以上を保有する主体は大量に売却している。1000~1万BTCを保有するコホートはスコア0.5で中立的立場であり、1000BTC未満を保有するコホートは蓄積している。クジラは8月以降一貫して売り手となっている。

[コホート別の傾向累積スコア。:Glassnode]
[コホート別の累積トレンドスコア。:Glassnode]

|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock
|原文:Bitcoin Faces Heavy Selling Pressure Despite Seasonal Bullish Expectations

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