長期保有者の利益確定、ビットコインレジスタンスの主要因
  • 供給量の復活と平均コインエイジの上昇は、長期保有者が売却を進めていることを示しており、1日あたり17億ドルの実現利益が発生している。
  • 売り圧力の半分近くは6か月から1年間保有されているコインから発生しており、2025年の購入者による利益確定であることを示している。
  • 実現利益は1日あたり約17億ドルに急増し、今サイクルで最も高い水準の一つとなっている。

ビットコイン(BTC)は17日金曜日に約10万3500ドル(約1553万円、1ドル150円換算)で底値を付けた。この底値は、10月6日に記録した史上最高値12万6200ドルから18%の調整となる。これは、ビットコインが通常約20%反落する標準的な強気相場の調整局面と一致している。2023年の開始以来、現在のサイクルを特徴づけてきたパターンだ。

[史上最高値からの価格ドローダウン(グラスノード)]

アナリストのチェックメイト(Checkmate)氏は、市場における売り圧力の主な源泉は既存のビットコイン保有者だと指摘した。

同氏は、「既存のビットコイン保有者からの売り圧力の圧倒的な量はまだ広く認識されていないが、それがレジスタンスの源泉となっている。操作でも、現物以外のビットコインでも、抑制でもない。ただ古き良き売り手なのだ」と述べた。

チェックメイト氏による1番目のチャートは、一定期間休眠状態にあったコインが流通に復帰した総量を指す復活供給量を示している。復活供給量は最近、1日あたり29億ドル(約4350億円)で、今サイクルで2番目に高い水準に達した。

注目すべきは、売り圧力の47%が6か月から1年間保有されたコインから来ている点だ。これは、2024年末、そして特に関税関連の市場の反応を受けて4月に約7万6000ドルまで下落した際にビットコインを購入した多くの投資家が、現在利益確定を行っていることを示唆している。

[コインエイジ別の実現価値(チェックメイト氏)]

2番目のチャートは、使用済みコインの平均コインエイジにおける同様の傾向を浮き彫りにしている。この数値は、今サイクルを通じて上昇を続けている。2023年のサイクル開始時には、使用済みコインの平均コインエイジは26日と比較的短かったが、現在は100日に増加している。これは、保有者が利益の実現を選択する中でより古いコインの使用が増えていることを示すものだ。

[使用済みコインの平均コインエイジ(チェックメイト氏)]

この利益確定のナラティブ(物語)を裏付け、チェックメイト氏は実現利益が1日あたり約17億ドル(約2550億円)に急増しており、今サイクルで最も高い水準の一つとなっていることも示している。一方、実現損失も1日あたり4億3000万ドル(約645億円)に上昇して今サイクルで3番目に高い水準となっており、高い水準の投げ売りが発生している。

全体として、このデータは利益確定が依然として支配的な市場行動であり、この継続的な売り圧力がビットコイン価格の重しとなっていることを示唆している。

|翻訳・編集:林理南
|画像:実現利益と損益(チェックメイト)
|原文:This Cohort Is the Main Force Behind Bitcoin’s Resistance in Price

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