- ベンチマーク(Benchmark)社は、自社でのAIデータセンター開発を理由に、ビットディア・テクノロジーズ(Bitdeer Technologies)の目標株価を38ドルに引き上げ、、同株に対する「買い」の格付けを維持した。
- ビットディアは、ビットコインマイニング事業を拡大しながら、AI/HPCに進出するために、米国オハイオ州クラリントンおよびノルウェーのタイダルでの施設建設を加速している。
- アナリストのマーク・パーマー(Mark Palmer)氏は、ビットディア株が2026年度の予想EV(企業価値)/売上高の4.3倍で取引されており、同業他社の平均8.6倍と比較して過小評価されたままであると述べた。
ウォール街のブローカー、ベンチマーク社は、ビットコイン(BTC)マイナーのビットディア・テクノロジーズ(Bitdeer Technologies)の目標株価を24ドルから38ドルに引き上げ、現在の水準から50%以上の上昇余地を示唆した。
ベンチマーク社は、ビットディアがAIへの軸足転換を発表した後の過去数日間における30%以上の値上がりを含め、過去2カ月間で株価が70%も上昇したにもかかわらず、まだ上昇の余地があると述べた。
ビットディア株は10月20日、午前の早い時間に6.8%高の25.65ドルで取引されていた。
AIデータセンター開発を自社で行うというビットディアの決定は、自社開発の次世代SEALMINERマイニング機器と、ビットコインの自社マイニングと並ぶ、3つの部分からなる戦略を強化すると、レポートは述べた。
ベンチマーク社のアナリスト、マーク・パーマー氏は、ビットディアがAIと高性能コンピューティングに事業を拡大するにつれて、電力と土地から設計と運用まで、バリューチェーン全体をコントロールすることが利益率を改善し、収益化を加速させるはずだと述べた。
ビットディアは9月、この計画の概要を発表し、米国、ノルウェー、ブータン、カナダ、エチオピアにまたがる約3GWのグローバルな電力パイプラインを2026年後半までに20億ドル(約3020億円、1ドル=151円換算)以上の年間収益に変えるという野心を示した。
このニュースを受けて株価は30%以上急騰したが、パーマー氏は、ビットディア株が依然として同業他社と比較して割安で取引されていることを指摘した。
ビットディアは、ビットコインのマイニングのために米オハイオ州クラリントンの施設整備を進めており、同施設にはAIのワークロードに変換するための柔軟性も組み込まれている。
また、地元の電力会社は、570MWの電力が予定よりほぼ1年早く利用可能になることを認めた。
ビットディアはまた、ノルウェーのタイダルにある175MWの施設を、新しく建設するよりも低いコストで、2026年末までにAIデータセンターに転換する予定だと、ベンチマーク社のレポートは指摘した。
パーマー氏は、ビットディアの2026年度の予想EV(企業価値)/売上高倍率の4.3倍が依然として、同業他社の平均8.6倍を大幅に下回っており、さらなる上昇の余地があると述べて、「買い」の格付けを維持した。
|翻訳・編集:山口晶子
|画像:Shutterstoc(CoinDeskが加工)
|原文:Bitcoin Miner Bitdeer’s AI Pivot Earns Price Target Hike at Benchmark


