イーサリアム1万ドルへの道筋をアナリストが予測──クジラとサメが「信頼回復の兆候」示す
  • アナリストらはイーサリアムについて、長期的な1万ドル予測や2029年の1万3500ドル到達目標など、5桁台のシナリオを複数提示した。
  • 大口ウォレット(100~1万ETH)が再び買い増しを始めており、これは信頼の回復を示す兆候だと、オンチェーン分析スタートアップのSantimentは述べた。
  • これらの予測は短期的なものではなく、数年単位のものであり、イーサリアムが重要なレジスタンスを突破してモメンタムが生まれるかどうかが鍵となる。

イーサリアム(ETH)は協定世界時(UTC)10月25日13時57分時点で、3946ドル前後で推移し、4000ドル付近で大量の売り注文が入ったことで、価格はレジスタンスを下回る水準で膠着状態となっていた。一方、アナリストらは5桁台のシナリオを提示しており、オンチェーンデータは大口ウォレットによる買い増しを示唆している。

アナリストのアリ・マルティネス(Ali Martinez)氏は、イーサリアムが長期的に1万ドルに到達する道筋を予測し、一部の予想よりも時間がかかる可能性があると警告した。同氏の週次分析は、2026年にかけて下落した後、2027年から2028年頃に5桁台に上昇することを示唆している。

一方、The Long Investorは、2029年に1万3500ドルという目標を設定し、短期的な予測ではなく複数年にわたる道筋を示している。

Santimentは資金フローの面について、100~1万ETHを保有する「クジラやサメ」が、10月5日から10月16日の間に売却したコインの約6分の1を買い戻しており、これは大口投資家の間でイーサリアムへの信頼が回復している兆候だと述べた。

これらの見解を総合すると、数年先の展望については建設的なものとなっているが、モメンタムが加速するには、まずは重要なレジスタンス水準を突破する必要があることが示唆されている。

セッション概要

CoinDesk Researchのテクニカル分析データモデルによると、イーサリアムはUTC26日朝までの24時間のセッションで、3955.91ドルから3937.05ドルに推移し、約120ドルの値動き(日中の変動率約3.1%)で、ほぼ安値圏で取引を終えた。このモデルでは、3945~4000ドルのゾーンにレジスタンス、3870~3880ドル付近にサポートがあり、直近のサポートラインは3930ドル付近となっている。この構造は、キリの良い数字のレジスタンスを下回り、最近守られたサポートを上回るレンジが狭まっていることを反映している。

取引量と日中取引の状況

重要な転換点は、4000ドルの水準を突破する試みが失敗した際、取引量が24時間平均を188%上回る急増を示し、44万4887契約というピークに達した時だった。価格は一時4001.69ドルを付けたが、その後の売り圧力が上昇を抑えた。

その後、イーサリアムは安値を更新し、取引活動が落ち着くにつれて、終盤にかけて3930~3940ドルのレンジ内で推移した。2万3884契約という小規模な買い注文が入ったことで価格は3948ドルまで上昇したが、3945ドルを超える持続的な上昇には至らず失速。これは、3945~4000ドルが、明確な突破が必要な当面の上限であるという考えを強固なものにした。

次に注目すべき点

UTC終値で4000ドルを明確に突破し、その水準を維持できれば、4100ドルへの上昇が見込まれ、月初の高値圏が再び視野に入ってくる。一方、直近のサポートラインである3930ドルを割り込んだ場合、価格はモデルが示す3870~3880ドルの需要エリアまで下落する可能性が高い。アナリストの予測は複数年にわたるものであり、単日の値動きに左右されるものではないが、短期的な勢いは、依然として3900ドル台後半をサポートラインへ転換できるかどうかにかかっている。

CoinDesk 5 Index(CD5)

同期間中、CoinDesk 5 Indexは1945.13から1953.72まで上昇。これは、日中の安値1922.57から反発し、1961.57付近で上昇が一時的に失速した後、複数回のテストを経て1920~1925付近でサポートが強固になったことに続く動きだ。

直近24時間および1カ月のチャート分析

UTC25日13時57分から13時58分時点で、イーサリアムは3946ドル(同期間に0.5%上昇)。24時間チャートを見ると、セッション開始価格は3926ドル付近、高値は3957ドル、安値は3876ドル。実質的に、3900~3920ドルが日中の買いゾーンとして機能し、3950~3960ドルが4000ドルへの次の挑戦に先立つ反発の上限となっていた。

1カ月チャートを見ると、イーサリアムは10月中旬の下落から反発し、4000ドルに向けて徐々に上昇しているものの、今月初めの高値をまだ下回っている。この状況は、レジスタンスが突破され、その後の再テストで回復した水準が維持されれば、長期的な上昇トレンドが続くというアナリストの見解をサポートする形となる。

|翻訳・編集:廣瀬優香
|画像:Midjourney / Modified by CoinDesk
|原文:ETH $10K Path Projected by Analyst as Ether Whales and Sharks Show ‘Signs of Confidence’

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