- グーグルは今後、予測市場ポリマーケット(Polymarket)とカルシ(Kalshi)上のリアルタイムのオッズ(確率)を、Google検索とGoogle Financeに表示する。
- この統合により、米国選挙の結果や景気後退の確率を皮切りに、クラウドソーシングによる予測がメインストリームの金融ツールに導入される。
- グーグルがAIとグローバル機能で金融ツールを刷新する中、ブロックチェーンベースの予測データがメインストリームで活用される稀な事例となる。
グーグルは、予測市場ポリマーケットとカルシ上のオッズを、Google検索と刷新されたGoogle Financeプラットフォームに直接組み込み、主要な将来のイベントに関するユーザーベースの予測を提供する。
この動きは、Google FinanceをよりインタラクティブでAI駆動、かつグローバルにアクセス可能なものとするための広範な機能展開の一環である。
現時点では、予測市場データは「米国は2025年に景気後退に陥るか?」「2024年米大統領選の勝者は誰か?」といった自然言語クエリに対して表示される。ユーザーはリアルタイムの市場オッズと、その推移を示すチャートを確認できる。
予測市場は、将来の出来事の結果のシェアを売買可能にすることで機能する。その結果として形成される価格は、市場の集合的な期待を反映する。
この機能は、「群衆の知恵」が従来の専門家やモデルよりも鋭い予測を提供し得るという考えに基づいている。予測市場は金融や政治の周縁で長年存在してきたが、グーグルの統合によりメインストリームツールに直接組み込まれることとなった。
主要テックプラットフォームが消費者向け製品にリアルタイム予測市場データを組み込む最初の事例の一つとなる。規制上の制約から米国外で運営されるブロックチェーン基盤プラットフォームのポリマーケットにとって、この提携は認知度拡大に向けた重要な一歩となる。
今回のアップデートは、Google Financeの大規模刷新の一環であり、この刷新には、グーグルのGemini AIを活用した長文引用付き金融回答生成ツール「Deep Search」、リアルタイム文字起こしと要約機能を備えた新たな決算発表追跡機能も含まれる。
予測市場データは現在、Google Labsユーザー向けに提供開始中で、まもなく一般公開される見込みだ。グーグルはまた、刷新版Google Financeが米国以外でも、インドを皮切りに順次展開されると発表した。
|翻訳・編集:山口晶子
|画像:Markus Mainka / Shutterstock.com
|原文:Google Brings Prediction Markets Polymarket and Kalshi to its Search and Finance Platforms


