- バイナンス(Binance)は、機関投資家の取引のための取引所外担保として、ブラックロック(BlackRock)のトークン化されたマネーマーケットファンド「BUIDL」を利用可能にする。
- BUIDLの新しいシェアクラスは、BNBチェーン(BNB Chain)でも利用可能となり、ブロックチェーンでの足場を拡大している。
- トークン化された現実資産は、熟練トレーダーの担保としてその役割を拡大している。
セキュリタイズ(Securitize)が発行するブラックロックのトークン化された米国債ファンド「BUIDL」は、取引高で世界最大の暗号資産(仮想通貨)取引所であるバイナンスで、機関投資家の取引のための担保として受け入れられると、両社は11月14日付のプレスリリースで発表した。
取引所外の担保としてBUIDLを使用することは、トレーダーがバイナンスで取引し続けながら、担保としてバイナンスに直接ではなく、カストディパートナーにトークンを預けることを意味する。
この動きは機関投資家に、コンプライアンスの枠組み内に留まりながら、利回りを生み出す資産を使用するためのより多くの柔軟性を与えると、両社は述べた。
バイナンスのVIPおよび機関投資家担当責任者キャサリン・チェン(Catherine Chen)氏は声明で、「我々の機関投資家顧客は、バイナンスで積極的に取引しながら担保として使用できる、利息を生む安定したより多くの資産を求めていた」と述べた。
セキュリタイズはまた、BUIDLをBNBチェーンに拡大しており、投資家がこの資産をBNBチェーンエコシステムの分散型金融(DeFi)アプリ内で使用することを可能にし、その相互運用性を高めている。
この動きは、ファンド、債券、クレジットなどのトークン化された現実資産(RWA)が、ますます暗号資産エコノミーの一部となりつつある中でもたらされた。
トークン化された米国債は、投資家が遊休現金をブロックチェーン上に置いて利回りを得ることを可能にする。また、分散型金融(DeFi)プロトコルのための準備資産として、または取引や資産管理の担保として、ますます使用されるようになっている。
ブラックロックのデジタル資産グローバル責任者ロビー・ミチニック(Robbie Mitchnick)氏は声明で、「BUIDLが主要なデジタル市場のインフラで担保として機能できるようにすることで、我々は伝統的な金融の根幹的な要素をオンチェーン金融の分野に持ち込むことをサポートしている」と述べた。
原資産である米国債を保有することで得られる利回りをトークン保有者に支払うBUIDLは、パブリックブロックチェーン上で最大のトークン化されたマネーマーケットファンドである。RWA.xyzのデータによると、2024年3月の立ち上げ以来、25億ドル(約3900億円、1ドル=155円換算)の資産を集めている。
|翻訳・編集:山口晶子
|画像:Unsplash(CoinDeskが加工)
|原文:BlackRock’s $2.5B Tokenized Fund Gets Listed as Collateral on Binance, Expands to BNB Chain


