- ストライプ(Stripe)とパラダイム(Paradigm)が手がけるブロックチェーン「テンポ(Tempo)」が、実世界での決済テストに向けたパブリックテストネットをローンチした。
- カルシ(Kalshi)、クラーナ(Klarna)、マスターカード(Mastercard)、UBSなどが新たな機関パートナーとしてプロジェクトに参加している。
- テンポは、ステーブルコインの採用が世界的に加速する中、グローバル決済向けに低コストで迅速な決済インフラの提供を目指す。
ストライプと暗号資産(仮想通貨)投資会社パラダイムが手がける決済特化型ブロックチェーン「テンポ」は、ステーブルコイン決済のメインストリーム化に向けた取り組みの重要なステップとして、パブリックテストネットをローンチした。
テンポはまた、ネットワークのパートナーグループに新たに加わる企業群を発表。後払い決済サービスのクラーナ、予測市場のカルシ、決済大手マスターカード、スイスのグローバル銀行UBSなどが名を連ねる。これらの企業は、ドイツ銀行、ビザ(Visa)、ショッピファイ(Shopify)、オープンAI(OpenAI)、ヌーバンク(Nubank)といった先行デザインパートナー群に加わる形となる。
9月に初公開されたテンポは、低手数料・即時決済・ステーブルコインネイティブサポートを備え、高ボリューム金融取引を処理するよう設計されている。
テストネット稼働により、開発者や企業パートナーはオンチェーンでの実世界決済実験を開始できる。この動きは、デジタルドルの採用が世界的に急増する中、ステーブルコイン決済向けブロックチェーン開発という最新トレンドに沿うものだ。
KeyrockとBitsoの最近の報告書によると、現在3000億ドル(約47兆円、1ドル=157円換算)規模の資産クラスであるステーブルコインは、B2B(企業間)、P2P(個人間)、カード決済が成長を牽引し、国境を越えた決済インフラの不可欠な要素となる見込みだ。
テンポは、ネットワーク混雑や変動する取引手数料など、ブロックチェーンベースの金融における一般的な課題の解決を目指している。同ネットワークは取引ごとに約0.1セントの手数料を課すが、これは米ドル建てステーブルコインで支払われ、変動するガス代(手数料)トークンの必要性を排除する。
このニュースは、ストライプが買収したステーブルコインインフラ企業ブリッジ(Bridge)が、来年クラーナが独自デジタルドルを発行するのを支援するという発表に続くものだ。
|翻訳・編集:山口晶子
|画像:CoinDesk
|原文:Stripe-Backed Blockchain Tempo Starts Testnet; Kalshi, Mastercard, UBS Added as Partners


