- BMWグループは、JPモルガンのKinexys Digital Paymentsを活用し、国際的な財務管理を支援するユーロから米ドルへの自動的な外国為替取引を可能にした。
- 最初の取引では、自動残高確認、条件付き自動入金、ほぼリアルタイムの為替取引、フランクフルトとニューヨークにあるBMWグループのブロックチェーン預金口座間の送金が実施された。
- このマイルストーンは、Kinexysが、事前に設定された完全自動の指示を通じてオンチェーン外国為替決済を実行した初の事例であることを示す。
ドイツの自動車メーカーBMWグループは、大手銀行JPモルガン（JPMorgan）のKinexys Digital Paymentsネットワークを活用し、完全に事前プログラムされた外国為替取引を実行した初の企業となったと、両社は9日に発表した。
BMWのドイツと米国の財務チームは、JPモルガンのプログラマブル・ペイメント・アプリケーションを通じて条件を事前に設定し、ユーロから米ドルへのエンドツーエンドの自動的な外国為替取引を可能にした。パーミッションド（許可型）ブロックチェーンにより、フランクフルトとニューヨーク間で資金がシームレスに移動された。
プレスリリースによると、このプロセスは従来の決済時間外で手動の介入なしに完了したため、BMWグループは流動性を最適化し、事前に設定された条件に基づいてほぼ瞬時に複数通貨の国境を越えた決済を実現できた。
「当社はブロックチェーン技術やその他の技術革新を基盤として、リアルタイム財務管理に向けた厳格なロードマップを実行している」とBMWグループの財務責任者、ステファン・リヒマン（Stefan Richmann）氏は述べた。「初の完全自動化されたプログラム可能な決済は当社にとって飛躍的な進歩であり、決済プロセスをより迅速かつシームレスにすることを可能にする」。
JPモルガンは、イーサリアムのパーミッションド版の実験において先駆者的存在であり、最近ではブロックチェーンベースの預金トークンであるJPMコインをコインベース（Coinbase）の分散型ベース（Base）ネットワークに導入するなど、さらなるイノベーションを推進している。
「プログラム可能な決済と、24時間365日対応のオンチェーン外国為替決済の両方のメリットをグローバル企業が享受できるよう支援できることを誇りに思う」とJPモルガンのKinexys Digital Paymentsのクライアントサービス部門グローバル責任者、アクシカ・グプタ（Akshika Gupta）氏は述べた。「当社は次世代金融インフラの構築に注力しており、顧客と共に金融の未来を形作っていけることに興奮している」。
｜翻訳・編集：廣瀬優香
｜画像：BMWの車（Coindesk archives）
｜原文：BMW Taps JPMorgan for First Onchain Programmable FX Payment
