- Fidelity(フィデリティ)のグローバル・マクロ部門ディレクター、Jurien Timmer(ジュリアン・ティマー)氏は、ビットコインが10月に12万5000ドル付近で付けた高値は、価格と時期の両面で過去4年間のサイクルとほぼ一致していると指摘する。
- ティマー氏は、2026年はビットコインにとって「休みの年」となり得ると示唆し、主要な支持線は6万5000ドル〜7万5000ドルの間と見ている。
- ティマー氏はビットコインの最近の弱気相場を、2025年に堅調なパフォーマンスを見せた金と比較。金は強気相場において予想通りの値動きを見せ、直近の調整局面でも上昇分の大半を維持していると指摘した。
フィデリティのグローバルマクロディレクターであり、長年のビットコイン(BTC)強気派であるティマー氏は、ビットコインに対してより弱気な見解を示すようになった金融ストラテジストの仲間入りをした。ティマー氏は、ビットコインの4年サイクルを弱気見通しの理由として挙げている。
ティマー氏は、「ビットコインは歴史的に反復可能なパターンに従っており、チャートパターン、時間軸の両観点から、現在のサイクルは過去のサイクルと密接に一致している」と主張する。
約145カ月に及ぶ累積上昇を経て10月に記録した12万5000ドル付近の史上最高値も、この枠組みに合致している。ティマー氏によれば、ビットコインの弱気相場(通称「冬」)は通常約1年続く。そのため、最新の半減期主導サイクル終了後の2026年が、ビットコインにとって「休みの年」となる可能性があると見ている。
「ビットコインに対する長期的な強気姿勢は維持するが、懸念材料は価格と時間の両面で、ビットコインがまたしても4年周期の半減期フェーズを終えた可能性がある点だ」とティマー氏はXに投稿し、次のように続けた。
「過去の強気相場を視覚的に並べると、145カ月の上昇後の10月の高値12万5000ドルは見込みと符合する。ビットコインの冬は約1年続くため、2026年は休みの年となる可能性が高い。支持線は6万5000ドル〜7万5千ドルだ」。
ティマー氏はまた、2025年の金の堅調なパフォーマンスを強調し、ビットコインのマイナス成長と対比させている。両資産間の短期的なミーン・リバージョン(平均回帰)は予想していない。
金は確固として強気相場にあり、年初来約65%上昇し、世界のマネーサプライ増加率を上回っているとティマー氏は指摘。最近の調整局面でも、金は上昇分の大半を維持しており、これは強気相場の特徴的な動きだと、ティマー氏は見ている。
|翻訳・編集:山口晶子
|画像:Shutterstock
|原文:Latest bitcoin bull turns bear, Fidelity director warns of year-long crypto winter
『NADA NEWS』に生まれ変わります!
12月下旬、“CoinDesk JAPAN” は新ブランド『NADA NEWS(ナダ・ニュース)』として新たに生まれ変わります。NADA NEWSは、ブロックチェーン、暗号資産、ステーブルコイン、RWAなど、デジタル資産分野に特化したニュースメディアです。
市場動向や政策・規制、企業の取り組みなどを多角的に捉え、国内外の最新動向を分かりやすく伝えていきます。