中国SNSのウェイボー、暗号資産取引所の公式アカウントを凍結

中国のSNSプラットフォーム「ウェイボー(微博、Weibo)」は3月11日、暗号資産取引所のフォビ(Huobi)、バイナンス(Binance)、オーケーエックス(OKEx)、MXCの公式アカウントを凍結した。ウェイボーは、同取引所のアカウントが法律と同SNSの規約に違反したと述べた。

アカウントの凍結は、ビットコインの時価総額が1兆ドル(約108兆円)を超えたというニュースが、ウェイボーのホットトピック・トップ10に入った数時間後に行われた。半導体チップの供給不足がビットコイン価格の上昇を招いているという話題も、トップ25のホットトピックに入っていた。

ホットトピックのランキングは、24時間ごとの「いいね」の数や、コメント、検索ワードなどによって決まる。最新の四半期レポートによると、ウェイボーの月間アクティブユーザー数は5億1100万にのぼる。

理解しにくい中国政府の姿勢

中国政府のビットコインに対する姿勢は、理解しにくい面がある。

政府はビットコイン自体は禁止していないが、中央集権型暗号資産取引所の活動は規制している。複数の規制当局が、ビットコインは金融安定性を脅かすと考えている一方で、国営放送は最近のビットコインの強気相場を特集で紹介している。

ウェイボーは以前にも影響力のある暗号資産関連アカウントを凍結してきた。2019年にはトロン(Tron)創業者のジャスティン・サン(Justin Sun)氏と、バイナンス幹部のイー・ヘー(Yi He)氏のアカウントを凍結した。

中国のもう一つのSNSプラットフォーム「ウィーチャット(WeChat)」も2018年、ICO(新規コイン公開)や暗号資産取引に関連するコンテンツを作成しているとして、複数のアカウントを恒久的に停止している。

本記事執筆時点、先ほど名前をあげた暗号資産取引所のCEO(最高経営責任者)のウェイボー公式アカウントはまだアクセス可能だ。

|翻訳:石田麻衣子
|編集:増田隆幸、佐藤茂
|画像:バイナンスCEOのジャオ・チャンポン氏(CoinDesk)
|原文:Weibo Suspends Huobi, Binance, OKEx Accounts After Bitcoin Surge