暗号資産(仮想通貨)「リップル(XRP)」の価格は、アルトコインの代表格であるイーサリアム(ETH)が史上最高値を更新したことに続き、上昇している。
アルトコイン:ビットコイン以外の暗号資産のこと。
リップルは5日(米東部時間)、0.72ドルまで上昇し、2月2日以来の高値をつけた。日本時間6日8時時点では0.88ドル付近まで値を上げ、過去24時間で40%を超える上昇を記録した。
イーサリアムは2000ドルを越えた水準で足場を確立している。ビットコイン(BTC)が低調な動きを続けるなか、リップルをはじめとする複数のアルトコイン、トロン(TRX)、ステラ(XLM)、ビットコインキャッシュ(BCH)、イオス(EOS)が上昇している。
「リップルだけに特化した動きは見られず、他の暗号資産も上昇していることを考えると、アルトコインシーズンのような動きを感じる」とLMAX Digitalのジョエル・クルーガー(Joel Kruger)氏はコメントした。トロンやシアコイン(SC)などは、取引高が少ないイースター休暇の5日、リップルをさらに上回るパフォーマンスを見せている。
12月の下落から回復
リップルは、2020年12月に米証券取引委員会(SEC)がリップルを取り扱うリップル社(Ripple)を連邦証券法違反で提訴した後、大きく値を下げたが、これまでの価格下落は完全に相殺された。
リップル社幹部の弁護士を務めるジェイムズ・K・フィラン(James K Filan)氏は3日、リップル社とSECは現在進行中の訴訟において、リップル社が送信したプライベートなメール4通のうち2通を精査しないことで合意に達したとツイートした。今のところ、これがリップルを上昇させる力になっているのかどうかはわからない。
しかし、テクニカル分析に基づくと、リップル(XRP)の見通しは明るいとあるアナリストは述べた。
「リップル(XRP)は20セントでヘッド、40セントでショルダー、70セントがネックラインとなる逆『ヘッド&ショルダー(三尊)』を形成している」と暗号資産取引所デルタ・エクスチェンジ(Delta Exchange)CEO、パンカジ・バラニ(Pankaj Balani)氏は言う。
バラニ氏は、ネックラインの抵抗線を上抜けすると、リップル(XRP)は1.00ドル、場合によっては1.30ドルまで上昇すると予想している。
「このパターンは6カ月をかけて形成されたものであり、上抜けした場合、強気の動きは迅速かつ持続的なものになると予想される」と述べた。
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸、佐藤茂
|画像:Pankaj Balani, TradingView
|原文:XRP Hits Two-Month Price High in Wake of Ether Rally