4割超の利益を狙うビットコインのキャリートレーダー

熟練トレーダーはビットコイン(BTC)の「コンタンゴ(Contango)」の拡大から、40%を超える利益をあげようとしている。コンタンゴとは、先物市場と現物市場の価格差のことで、先物ベーシスあるいは先物プレミアムとも呼ばれる。

「6月満期のビットコイン先物のプレミアムが年率換算40%に拡大したことで、キャッシュ・アンド・キャリーを狙うトレーダーは、リスクフリーの利益確定を狙っている」とシンガポールに拠点を置くデルタ・エクスチェンジ(Delta Exchange)の共同創業者兼CEO、パンカジ・バラニ(Pankaj Balani)氏は述べた。

キャッシュ・アンド・キャリー取引(またはキャリートレード)とは、複数の市場における価格差から利益をあげる戦略のこと。

例えば、先物のプレミアムが大きい場合(先物が現物より高い価格で取引されている場合)、スポット(現物)市場で暗号資産を購入し、先物市場で売り持ちポジション、つまりショートポジションを取る。プレミアムは徐々に低下し、満期日には先物価格は現物価格と同じになるため、プレミアムが大きければ大きいほど、満期日に決済したときの利ざやは大きくなる。

出典 : Skew

データサイトのスキュー(Skew)によると、バイナンス(Binance)、フォビ(Huobi)、オーケーエックス(OKEx)、ビットメックス(BitMEX)、デリビット(Deribit)などの大手取引所における6月満期のビットコイン先物は現在、年率換算のプレミアムが44〜48%、デルタ・エクスチェンジでは30%となっている。

つまり今、キャリートレードを行えば、年率換算の利益は44〜48%になる計算だ。この数字は、ジェネシス(Genesis)やブロックファイ(BlockFi)などの貸付プラットフォームが提供する利回りや、新興国の国債利回りよりもはるかに大きい。

「我々は今日開始した」とスイスに拠点を置くクリプト・ファイナンス(Crypto Finance AG)のパトリック・ホイザー(Patrick Heusser)氏は述べ、プレミアムの拡大は、ビットコインの直近の6万ドル超えがデリバティブ主導だったこと示していると付け加えた。

CoinDesk 20のデータを見ると、ビットコインは4月10日、突然3000ドル上昇して6万1065ドルとなり、数週間の保ち合いから抜け出した。大手取引所における先物プレミアムは、現物価格とともに上昇し、約32%から40%超となった。

一部のアナリストは、1週間の終わり(協定世界時11日23時59分、日本時間12日8時59分)に注目した。「ビットコインは6万ドルを超えた!6万ドル超えで1週間を終えることができれば、高騰の時期だ」とアナリストのラーク・デイビス(Lark Davis)氏はツイートした。

だが先行きの判断は難しいようだ。ビットコインは日本時間12日9時時点、ちょうど6万ドル付近で取引されていた。

|翻訳:山口晶子
|編集:増田隆幸、佐藤茂
|画像:Skew
|原文:Traders Opting for Cash and Carry Strategy as Bitcoin’s ‘Contango’ Widens