ブロックチェーンが867兆ドルの金融市場をディスラプトする可能性:WEF

株式から債券、コモディティまでのあらゆる資産は最終的にはトークン化されるだろう。金融のすべてとは言わないまでも、そのほとんどはデジタルなものになると、少なくとも暗号資産業界の幹部の多くは予測する。

世界経済フォーラム(WEF=World Economic Forum)が5月6日に発表したレポートは、「多くの人が将来、従来の公開株とトークン化された未公開株の間の境界線は曖昧になると考えている」と述べている。

同時に、こうした曖昧さが一般的なものになるまでには、まだ長い時間がかかるとレポートには記された。その理由のひとつは、既存の金融機関と監督機関が変化に抵抗する可能性が高いことだ。

「大幅なデジタル化は避けられないが、分散型台帳技術(ブロックチェーン)ソリューションの採用を妨げる逆風が続く可能性がある。例えば、リーダー層の賛同が得られないこと、ビジネスでの使用例が不確実なこと、オペレーションの大幅な再構築が必要であること、レガシーシステムと新しいソリューションの橋渡しについての課題、規制の不確実性などがあげられる」(同レポート)

100ページに及ぶレポートで最も注目すべき点は、ディスラプト(創造的破壊)される可能性が高い既存市場の規模を見積もっていることだ。

合計で866兆9000億ドル(9京4600億円)にのぼる。

・株式市場:95兆ドル
・債券市場:106兆ドル
・証券化商品:10兆ドル
・デリバティブ:560兆ドル
・証券金融:レポ取引 4兆ドル、証券貸借 2.9兆ドル
・資産運用/ファンド管理:89兆ドル

つまり、時価総額が約2.3兆ドル(約250兆円)にのぼり、すでに急速に成長している暗号資産にとって、チャンスはきわめて大きなものになる。

しかし、時間がかかるだろうとWEFは強調する。「こうした市場で広く採用されるという明確な見通しは存在しない。大規模な採用はかなり先になるだろう」

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸、佐藤茂
|画像:Shutterstock
|原文:World Economic Forum: Blockchain Could Disrupt $867T in Traditional Markets