米サークル、SPAC上場へ──USDコインの成長期待

決済サービスやステーブルコイン「USDコイン」を手がける米サークル(Circle)は8日、特別買収目的会社(SPAC)であるConcord Acquisitionとの合併を通じてニューヨーク証券取引所(NYSE)に上場すると発表した。いわゆるSPAC上場だ。合併後の時価総額は45億ドル(約4900億円)と見られている。

先月、サークルは暗号資産史上最大級の資金調達ラウンドで4億4000万ドルを調達。その際、サークルの広報担当者は評価額についてのコメントを控えた。

USDコインは現在、人気が高まっており、流通額は約260億ドルにのぼる。最大の流通額を誇るテザー(USDT)よりも安全性が高いとされている。

USDコインは最近、トロン(Tron)に対応、他のブロックチェーンへの拡大も予定されている。

サークルの共同創業者、ジェレミー・アレール(Jeremy Allaire)氏は8日、「我々が手がけているものを見ると、我々には急速に、世界中で成長できる素晴らしい機会があることがわかる」とCNBCに語った。

SPAC上場についての同社のプレゼンテーションでは、USDコインの流通額は2023年までに1900億ドルになると予想しており、現在の260億ドルから7倍の成長が見込まれている。

出典:Circle

アレールCEOは、製品開発とエンジニアリングに多額の投資を行っており、「ブロックチェーンファイナンスはグローバルな金融システムのバックボーンになる」と述べた。

サークルとConcord Acquisitionの合併は、両社の発表によると、2021年第4四半期に完了する見込み。アレール氏はCEOにとどまり、Concordのボブ・ダイアモンド(Bob Diamond)会長は取締役に加わる。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:Circle
|原文:USDC Stablecoin Backer Circle to Go Public in $4.5B SPAC Deal