【US市場】暗号資産は株式市場とともに下落──投資家は慎重姿勢

ほとんどの暗号資産(仮想通貨)は18日、下落となった。米国債利回りの上昇が株式市場の重しとなり、投資家のリスク意欲は低下している。

例えば、ナスダック100は史上最高値から約5%、S&P500は約4%下落、一方、ビットコイン(BTC)は約37%下落している。伝統的な安全資産とされる米国債も、利回りの上昇に伴い、売られている。iシェアーズ20年超ETFは直近の高値から約17%下落した。

グローバルマーケットが混乱するなか、ビットコインのスポット(現物)取引高は過去6カ月で最低の水準となっている。「恐怖心の拡大が、最近の低いボラティリティに加わり、トレーダーの動きを鈍らせているのかもしれない」とアーケーン・リサーチ(Arcane Research)はレポートに書いている。

デリバティブ・トレーダーは最近、慎重な動きを見せており、ビットコイン先物市場のレバレッジは弱気に偏っている。つまり、ショートトレーダー(=価格下落を想定してポジションをとっている人)は価格が上昇し始めれば、ポジションの解消を迫られることになり、急激な巻き戻しが高ボラティリティにつながるかもしれない。

「ビットコインが上昇しないのは、個人投資家、そして最も重要な機関投資家がビットコインの買い増しに動いていないため」とモバイル・デジタルバンクMinePlexの共同創業者アレキサンダー・ママシディコフ(Alexander Mamasidikov)氏はコメントした。つまりビットコインの上昇は、マクロ経済的な逆風のなかで大口投資家が、現時点あるいはより低い価格レベルで戻ってくるかどうかによるだろう。

最新価格

●ビットコイン:41,758ドル、−0.94%
●イーサリアム:3,122ドル、−2.83%

●S&P500:4577、−1.83%
●ゴールド:1,814ドル、−0.14%
●米国10年債:1.86%

短期的な買い集め

下図をみると、この1カ月に0~100ビットコインを保有するアドレスが増加しており、小口投資家による買い集めが進んでいることを示している。一方、大口保有者(100〜10万ビットコインを保有するアドレス)は12月にビットコイン価格は下落し続けたため、様子見となっている。

暗号資産調査会社デルファイ・デジタル(Delphi Digital)は「個人投資家による買い増しをポジティブ・サインと捉えることは簡単。だがクジラ(大口保有者)がビットコインの残高を増やしていないことは、これから多くの血が流れることを示している可能性がある」とブログに書いている。

個人投資家は素早く売る傾向があるため、特にビットコインが現在の価格水準を維持できなかった場合、この買い増しは短期間で終わるかもしれない。持続的な価格上昇は過去の強気相場同様、大口保有者の強い確信が不可欠となる。

緑:0〜100BTC保有アドレス、赤:100〜10万BTC保有アドレス(Delphi Digital)

暗号資産ファンド、流出超が続く

暗号資産(仮想通貨)ファンドは5週連続の流出超、ビットコイン(BTC)が史上最悪のスタートを切るなか、弱気な市場ムードを反映している。

コインシェアーズ(CoinShares)が1月17日発表したレポートによると、暗号資産ファンドは14日までの7日間、7300万ドル(約83兆7000億円)の流出超となった。流出超は5週連続、5億3200万ドルにのぼり、ファンド全体の運用資産残高は561億ドルに減少した。

暗号資産ファンド、5週連続の流出超──ソラナはプラスを維持
(CoinShares)

アルトコイン

バイナンス、7億5000万ドル(約860億円)相当のバイナンスコイン(BNB)を自動焼却:暗号資産の焼却は、デフレ的な行為であり、通常、価値保存のメリットをもたらす。流通量が時間とともに減少すれば、インフレに強い資産となる。

OpenSea、DeFiウォレットのDharma Labs買収:OpenSea(オープンシー)は、暗号資産ウォレット会社のDharma Labsを買収したと発表。オープンシーは最近の資金調達で、評価額が133億ドル(約1兆5000億円)に達している。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:Delphi Digital
|原文:Market Wrap: Cryptocurrencies Decline With Equities, Traders Remain Cautious