【US市場】ビットコイン、4万ドル割れ──3万8200ドル付近まで下落

ほとんどの暗号資産(仮想通貨)は26日、株式市場の下落に追随した。

ビットコイン(BTC)は、2週間にわたって下落トレンドが続いている。アルトコインも過去1カ月、不安定な値動きが続き、市場参加者に不確実性があることを示している。

ドージコイン(DOGE)は24時間で8%下落、柴犬コイン(SHIB)も4%下落した。一方、ビットコインは3%下落し、30日間で18%下落となっている。

株式市場は26日も下落し、3月下旬の上昇の大部分を失った。今年は現時点まで、売り圧力が優勢だ。一方、米ドルは1年ぶりの高値に近づいており、ビットコインにとって逆風となっている。

最新価格

●ビットコイン:38,279ドル、-4.85%
●イーサリアム:2,842ドル、-5.78%

●S&P500:4,175ドル、-2.81%
●ゴールド:1,902ドル、+0.46%
●米国10年債利回り:2.77%

ショートスクイーズかブレイクダウンか?

ビットコインが不安定な値動きとなることは、ほとんどのアナリストが同意しているが、方向性はわからない。複数の指標は下落の可能性を示し、他の指標は短期的な上昇を示している。

現在、オプション市場ではビットコインが5月に3万6000ドル以上で取引される確率を60%としている。

ビットコイン先物市場では、スポット(現物)価格と先物価格の差である平均日次ベーシスが1年ぶりの低水準となった。通常、ベーシスの上昇は先物トレーダーの強気心理を表す。

「昨年、ベーシスがこのような低水準になったのは、夏のショートスクイーズ前の7月と2月の2回だけ。7月の低水準は市場の底と重なったが、2月はその後、ビットコインの低迷が進んだ」とアーケーン・リサーチは26日、レポートに記した。

先物トレーダーの活発化を示すサインもある。ビットコイン永久先物の建玉は、3月上旬から順調に上昇し、ここ数日は一段と上昇し、現在1年ぶりの高水準となっている。

先物市場ではセンチメントがやや弱気になっており、ビットコイン価格が予想以上に上昇した場合、ショートスクイーズの可能性は大きくなる。

ビットコイン先物ベーシス(Arcane Research)

テクニカル指標は中立を維持しているが、一部のアナリストは価格下落の可能性を警戒している。

「ビットコインは今週、4万ドルを割る下落が確実になるかもしれない」とフェアリード・ストラテジーのケイティー・ストックトン氏はレポートに記した。「下落した場合、2万7200ドル付近のサポートへの下落リスクが大きくなる」。

アルトコイン

SUSHI 2.0:DeFi(分散型金融)プロジェクトのSushiSwapは2021年に大きな人気を集めたが、運営効率の悪さと長期的な取り組みの欠如が2021年後半に明らかになった。買収も失敗し、残されたチームは大きな問題を抱えながら、新たに運営を続けていく。

ドージコイン、ApeCoinで多額の清算:ドージコイン(DOGE)とApeCoin(APE)の先物取引で、数百万ドル規模の清算が発生。ドージコイン先物の損失は24時間で3426万ドル(約44億円)を超え、ApeCoin先物の損失は1082万ドル(約14億円)を超えた。

●米NFL、ドラフト選手のNFT:米ナショナルフットボールリーグ(NFL)は、28日に行われるドラフトに関連したNFTコレクションを発行した。NFLは、2021年11月にポリゴンベースのマーケットプレイスを公開、その後、ゲームチケットの販売促進などにも利用されている。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:CoinDesk
|原文:Market Wrap: Cryptos and Stocks Fall; Bitcoin Trades Below $40K