エルサルバドル大統領、新興国にビットコイン採用を促す:金融包摂同盟の年次総会

金融包摂同盟(Alliance for Financial Inclusion:AFI)の年次総会のホストとして、エルサルバドルのナイブ・ブケレ(Nayib Bukele)大統領は、新興国から参加した32の中央銀行と12の金融当局にビットコインの使用と採用を促している。

年次総会(5月16日〜18日)では、金融包摂やデジタル経済などが議題として取り上げられ、さらに昨年、世界で初めてビットコインを法定通貨と定めたエルサルバドルが得たメリットも取り上げられるとブケレ大統領は語った。

参加国は、中南米からはパラグアイ、ハイチ、ホンジュラス、コスタリカ、エクアドル、アフリカからはアンゴラ、ガーナ、ナミビア、ウガンダ、アジアからはバングラデシュ、パレスチナ、パキスタンなどだ。

「44カ国にタネをまく。3日…。ビットコインは世界のためになる」とブケレ大統領はツイートした。

AFIが対面で開催されるのは3年ぶり、現在、エルサルバドルでデジタル金融サービス作業部会(Digital Financial Services Working Group)と中小法人金融作業部会(Small and Medium Enterprise Finance Working Group)の年次会議が開催されているという。

「AFIに2012年に参加したエルサルバドルは、個人と中小企業の金融包摂を進めるためのデジタル金融サービス活用において、大きな進歩を遂げている」とAFIの政策プログラム・実施ディレクターのエリキ・ボレタワ(Eliki Boletawa)氏は声明で述べた。

一方でエルサルバドルは1月、国際通貨基金(IMF)からビットコインは金融リスクと負債につながることを理由に、法定通貨としての使用を中止するよう勧告を受けている。

またアレハンドロ・ゼラヤ(Alejandro Zelaya)財務大臣は3月、同国が計画していた10億ドルのビットコイン債の募集を市場環境が好ましくないため延期したと発表した。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:Shutterstock
|原文:El Salvador’s President Promotes Bitcoin Adoption by Emerging Countries

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