韓国の家電大手LGは、同じく韓国メーカーのサムスン(Samsung)に続いて、NFT対応の薄型テレビに取り組んでいる。
LGは、NFTマーケットプレイス「LG Art Lab」を展開しており、最新ソフトウェアを備えたLG製テレビの所有者は、テレビ画面を通じてNFTを売買したり、画面にNFTを表示できる。LG Art Labの基盤は、LGがサポートしているブロックチェーン「ヘデラ・ハッシュグラフ(Hedera Hashgraph)」だ。
LGのテレビのNFT対応は、競合のサムスンが1月、NFTマーケットプレイス「Nifty Gateway」に対応した薄型テレビ、3モデルを発表したことに続くもの。
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LG Art Labは、LGのモバイル暗号資産ウォレットと連携し、ユーザーはテレビ画面に表示されたQRコードをスキャンするだけで、NFTを購入できる。
LGのプラットフォームビジネス担当シニア・バイスプレジデント、クリス・ジョ(Chris Jo)氏は、このプラットフォームはNFT購入を考えているユーザーにとって、NFTをよりアクセスしやすいものにするものとコメントした。
だがヘデラの選択には、疑問も残る。過去30日のデータによると、ヘデラのNFTマーケットプレイス「Hash Axis」の取引高は3万6000ドル、「OpenSea」のイーサリアムの取引高3億3000万ドルと比べると、はるかに見劣りする。
とはいえ、LGにとっては合理的な選択だ。同社は2020年から、ヘデラの運営評議会に参加している。
ヘデラの開発者を支援するHBAR財団のCEO、Shayne Higdon氏は、ヘデラのエネルギー効率に優れたコンセンサスメカニズムは、安価で二酸化炭素排出量が少なく、NFT取引に最適とコメントした。だがイーサリアムブロックチェーンも今月、エネルギー効率に優れたプルーフ・オブ・ステーク(PoS)への移行を予定している。
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
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|原文:LG Picks Lesser-Known Hedera Blockchain for Television NFTs