【週末の動き】ソラナとFTXトークンが下落──今週は中間選挙とCPIに注目

週末も暗号資産(仮想通貨)市場には大きな動きがあった。だが主役はビットコインではなかった。FTXトークンとソラナが急落した。

FTXトークン(FTT)は暗号資産取引所FTXが発行する暗号資産。同社の創業者兼CEOのサム・バンクマン-フリード氏は、FTXと同時にトレーディング企業Alameda Research(アラメダ・リサーチ)を保有している。

先週、米CoinDeskはアラメダ・リサーチが大量のFTXトークンを保有していることを明らかにした。大手トレーディング企業が兄弟企業が発行する暗号資産を大量保有していることは、同社の財務状況に対する疑問を呼んだ。さらにBinance(バイナンス)のチャンポン・ジャオCEOが、バイナンスが保有している5億ドル超のFTXトークンを売却するとツイートしたことで、さらに下落圧力となった。

FTXトークンは、6日遅くには22ドル付近となり、24時間で7.6%下落した。

ソラナ(SOLは、Google Cloudがバリデーターになると示唆したことで上昇したが、その後下落。24時間で11%下落となった。

この数週間、現在ポルトガルのリスボンで開催されているカンファレンス(7日まで)に向けて、ソラナは上昇していた。こうしたカンファレンスでは、投資家や開発者、ファンを熱狂させるような発表が相次ぐことがよくあるが、その熱気がすぐに冷めてしまうことも珍しくない。

ドージコイン(DOGEは、10月に2倍以上に上昇したが、11月は月初から19%下落している。

ビットコイン(BTCは5日、7週間ぶりの高値を記録した後、2万1000ドル前後で推移した。このところの上昇は、価格チャート上の重要水準を超えており、強気トレンドへの転換を示している可能性がある(日本時間7日13時過ぎには、2万800ドル〜2万900ドルとやや下落している)。

株式市場は先週、緩やかな上昇で終わり、ナスダック、S&P500、ダウ平均は1%超の上昇となった。ゴールドは3%上昇し、最近の動きでは例外的な週末となった。エネルギー市場の指標として広く知られている欧州ブレント原油は、1バレル99ドル近くまで上昇し、週初めから5%上昇した。

今週8日にはアメリカで中間選挙が行われる。その結果は、規制や経済政策に大きな影響を与える可能性がある。10日には米労働省がCPI(消費者物価指数)を発表する。10月のCPIも8%超となると予想されている。

「中間選挙とインフレデータで、市場参加者が忙しくなることは間違いない」とドイツ銀行のエコノミストはレポートに書いている。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:CoinDesk
|原文:First Mover Asia: SBF Talks Consumer Protection and Crypto Titans Clash