XRPの判決は業界の「画期的勝利」、だが戦いは終わりではない:JPモルガン

裁判所がリップル(Ripple)社の主張を部分的に認める判決を下したことは、暗号資産(仮想通貨)業界にとって画期的な勝利であり、何が証券に該当し、何が該当しないかを明確にするものだと、JPモルガン・チェースは14日のリサーチノートで述べた。

「大規模な資本プールは、ルールが不透明な業界への参入を控えている。一方で関連する大きな影響が、イノベーション、普及、そして暗号資産エコシステム全体の評価を遅らせてきたと我々は考えており、今年、規制アクションがヒートアップしたことで、遅れはますます大きくなっている」とアナリストは記した。

「今回の判決は、業界にとって画期的な勝利であることは間違いない。何が証券にあたり、何が証券でないのかについて、法的な明確さと防衛手段を提供するものであり、全体的に業界の多くの人々が主張してきたことを支持する結果となっている」

13日の判決では、リップル社のエックス・アール・ピー(XRP)は、取引所やプログラムを通して販売された場合、証券とみなされるべきではないとした。判決が業界にとって重要であることを裏付けるように、市場はこのニュースで上昇した。

またJPモルガンは、リップル社の勝利は確かにポジティブなことだが、SECは判決を不服とし、今後も同様の訴訟を続ける可能性が高いため、これで業界の規制をめぐる戦いが終わったわけではないと指摘した。

「業界は、現在進行中の訴訟や、さらなる訴訟のペースにも影響を与え得る強力な基盤を確立したと我々は考えている。だが、高い視点で見ると、規制の過剰さはシンプルに消えるわけではなく、軽減されるだけと考えている」

業界がその潜在能力をフルに発揮するためには、まだ多くの未解決の法的問題があるとアナリストは続けた。だからこそ、ワシントンDCの議員や規制当局の論調や動向に注意することが重要だという。

|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:Shutterstock
|原文:Ripple’s XRP Ruling a ‘Milestone Win’ for Crypto Industry, Says J.P. Morgan